好きがあふれる。 (ページ34)

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時には厳しくページ34

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「え………？」

哲也『嫌いになりたいんでしょ？
なってみればいいじゃん』

いや、嫌いになれたらな、とは言ったけど
嫌いになりたいとは思ってないんだけどな……。

だけど哲也さんは至って真面目のよう。

哲也『逆にがんちゃんのこと嫌いになれんの？』

「えと、………」

哲也『お節介かもしんないけど、いまのAじゃ
嫌いになれないでしょ？』

図星すぎて何も言えない。
もう、好きすぎて苦しいくらいだから。

哲也『……ふは、ほんと分かりやすい人だね。笑
" もはや好きすぎて苦しいんです " って顔してる。』

「バレバレですか……」

哲也『なら思っても無いこと言うんじゃないよ。』

先程までの笑顔は消え、目を鋭く光らせた先輩は
真っ直ぐそう言い放った。

哲也『好きなら好きでちゃんと気持ち伝える。
それが嫌ならそんな中途半端な事は辞める。

どっちかにしなさい。
これはAの為でもあるし、
がんちゃんの為でもあるんだよ。』

「っ……わかって、ます。
でも……気持ち伝えるにはまだ早い、んです、」

哲也『……はぁ～～～君たちほんっっっっと堅いね！！』

「え、？」

哲也『あはは、いや、こっちの話。笑
そっか………。うん、分かった。
Aがそれでいいなら俺はもう何も言わないよ。
ごめんね？急にこんな話しちゃって。』

「あ、いや全然。
むしろ気遣わせちゃってごめんなさい……」

哲也『あーもーそんな顔しないで！
俺ががんちゃんに怒られちゃうから！笑』

" いつか夫婦写真見せてね "
と笑って言った哲也さんは父親のようだった。

直人さんだったり、HIROさんだったり……
私の先輩方は父親ばかりだな。笑

「哲也さん」

『ん？』

「ありがとうございます」

『なに～？俺なんもしてないよ～？』

「今度コーヒー飲みたいです」

『Aちゃん飲めないでしょ笑』

「哲也さんなら砂糖ありでも美味しいコーヒー
知ってるでしょ？笑」

『当たり前よ。笑』

私恵まれてるなあ………。

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