好きがあふれる。 (ページ30)

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大好きだけどページ30

you

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ここ最近色んな人から告白をされてる気がする。

所謂バックハグ状態な私。

臣くんの顔が見たくてもそれをさせてくれない。

「……おみくん、私『でも分かってんだよ』」

広臣『Aの心の中にいるのは俺じゃない。

……………そうだろ？』

隆二くんも臣くんも何でこんなに察しがいいんだろう。

広臣『………だから、もう少しこのまま……』

「…………ありがとう、臣くん。」

暫く抱き締められたままでいた。

今は臣くんの温もりがすごく優しくて心地良い。

さっき楽屋で起こったことが……忘れられる。

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広臣『…………A、俺を振って。』

「え、何言って……」

広臣『ちゃんと、ありのままの言葉で俺を振れ。』

腕を解いてやっと臣くんの顔を見ることができた。

瞳には少しだけ、ほんの少しだけ涙が浮かんでいて。

やだ、泣かないでよ。私は誰も傷つけたくないんだよ。

「泣かないで……」

広臣『泣いてねぇよ、ゴミ入っただけだし』

「そんなあからさまに強がんなくたって……」

広臣『うるせー。ほら、とっとと振れよ。』

これもきっと臣くんの優しさ、なんだよね。

私が罪悪感に埋もれないように。

だったら、精一杯の言葉で。

「臣くん。好きになってくれてありがとう。

だけど、…………」

でもやっぱり言葉にするとすごく辛い。

大好きなメンバーにこんな事言わなきゃいけないなんて。

ごめんね、臣くん。泣かないようにと思ったけど無理だったよ。

「ごめ、……っ、ごめんね……っ、

おみく、のこと……だいすきだよ、でもね、」

口を挟むことなく、優しい笑顔で頷きながら

聞いてくれる姿は昔から変わらないの。

「……ふぅ……私が好きなのは、
剛典、だから………っ、ごめん、なさいっ、……」

もうダメだ。我慢できない。

溢れ出る涙を拭う事もせずにいたら

今度は正面から無言で抱き締めてくれた。

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広臣『………俺の方こそありがとうな。
好きになって良かったよ。』

ああもうほんとずるいよ。

広臣『………幸せになれよ、ちゃんと。』

「うんっ、………ありがとう、……」

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