第八十八話 ページ40
竹谷said
やめてぇぇぇぇ！！』
「え、嘘でしょﾌﾞｴｯ」
Aはそう言って横一列に並んでいた俺達五人のうちの一番端にいた
勘右衛門をものすごい勢いで平手打ちした。とてもいい音がなって、勘右衛門は倒れる。
皆口々に喋っていたが全員ピタリと止まった。
『もう、違います！違いますったら違います！』
フーッと怒る猫のように顔を真っ赤にしてAは言う。
そんなAをなだめようと雷蔵が声をかけるもあいつは止まらなかった。
「あの、Aちゃん？」
『私は立花先輩とは恋仲ではありません！確か、に抱かれてはいましたが
お姫様だっこですよ！？それを付き合っていると決めつけるのは
いかがなものでしょうか！それに！』
Aの怒濤の喋りっぷりに圧倒される。
そうだったのか！？と事実に驚き、いつもは少ししか話さないAに驚き
俺は怒られているのにこいつ、こんなに話すやつだったんだなと考えていた。
あと平手打ちの威力すごいな。
『なんで止まってくれないんですか！違うって言ってるのに！』
「いや言ってないだろ。」
『うるさい！』泣
「ﾌﾞｴｯ」
眉を寄せてそれはしてないだろと口を挟んだ三郎も平手打ちされた。
今の三郎なら避けられただろうに、心を許しているところがあるんだろうな
とまた場違いなことを考えた。俺は虚無った。
『とにかく！私言いましたからね！違いますからね！！返事！』
「「「は、はい！」」」
撃沈した二人以外の三人で背筋をピンと伸ばして返事をしたら
さよなら！とAは走っていった。
あいつが去って静かになる。
兵助はため息をついて、雷蔵は困ったように笑った。
「はぁー。」
「かなり怒らせちゃったね...。」
魂の抜けている勘右衛門に俺は問いただした。
「どういうことだ、勘右衛門。」
勘右衛門は魂が戻ってはっ、と目を覚まし三郎も起き上がってひっぱたかれた頬をさする。
「俺の勘違い...？」
「なぜ俺まで...。」
良かったぁと喜ぶ勘右衛門に対し三郎はジトっとした目だ。
二人は後で冷やすとして今は怒らせてしまったAをどうにかしないと。
俺は勿論他の皆もまさかあそこまで怒るとは思ってなかったため
全員落ち込んだ、というか少しビックリした。
でも普段は見れない姿が見れてどこか嬉しいと思う自分がいた。それは勘右衛門も同じで
「本当に良かった、へへ。」
と笑った。ったく調子いいな、こいつは。
「応援してるぞ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 252人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花火(プロフ) - 勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡さん» コメントありがとうございます！更新遅くてすいません😢近日中に更新できそうなので、少々お待ちください。 (2023年2月23日 17時) (
レス) id: 4b9d571a5c (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - 尊いｯｯｯｯｯｯ好きです。花火さん大好きです！これからも更新できれば宜しくお願いします💪(･ω･｀)ﾑｷｯ (2023年2月8日 11時) (レス) @page50 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
花火(プロフ) - 雅さん» コメントありがとうございます！更新が遅くなっていますが、より面白くできるよう頑張ります。 (2022年7月21日 14時) (レス) id: 4b9d571a5c (このIDを非表示/違反報告)
雅 - コメント失礼します。花火さんが作成した小説、読ませて頂きました。気になってつい、夢中になりましたんで😅続きも気になります。 (2022年7月20日 20時) (レス) id: ded74af8a4 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 花火さん» そんな！！ あきません！！ 更新遅くてもまた続けます！！ (2022年3月22日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花火 | 作成日時：2021年10月3日 20時
