86.♯ ページ37
裕「ねえ、全員で写真撮ろうよ！」
そんな裕翔の提案で、全員で撮ることに。
涼「こーた」
薮「ん？」
涼「りょうね、ものすごくたのしい。
こんなにたのしいのはじめて」
薮「…うん。良かったよ」
涼「こーた、あのとき“絶対助ける”っていってくれてありがとう。
すごくうれしかったの。
そんなこといってくれるおとなはだれもいなかったから…だからありがとう」
夕日に照らされている涼介はとてもキラキラしていて。
消えてしまうんじゃないかってくらい、儚げに映った。
ありがとう…か。
大人の涼介は救えてなかったけど。
今前の前にいる涼介の力に、少しでもなれていたのなら良かった。
涼介は俺の手をギュッとにぎった。
涼「りょうね、みんなだいすきっ」
その言葉は、その場にいる全員に聞こえていた。
涼「りょう、ちゃんとわかってるよ。
いつか、おとーさんとおかーさんのところに帰らなきゃいけないって」
…え…。
薮「涼介、それは、」
帰す訳ないじゃないか。
そう言葉を続けたかったのに、涼介は首を振った。
涼「みんなのことはわすれないよ。わすれたくないもん。
ほんとうに、ほんとーに、ありがとう」
そんな事を言う涼介の表情がやけに大人びていて。
何も言えなかった。
大「…ははっ。何言ってんの涼介！ほら！夕日めっちゃ綺麗じゃない？綺麗だよな！」
知「ね！綺麗！
こんないい場所よく知ってたね伊野ちゃん！」
伊「前に知り合った漁師教えてくれてさ！
俺も一度来てみたかったから今日来れて良かったわ」
裕「今日だけで写真1000枚も撮っちゃったよ俺」
圭「えっ！？1000枚も！？それは、多すぎない？」
高「どーせ、山田の写真ばっかなんだろ？」
光「後でちゃんと俺らにもデータ寄越せよ？」
みんな、涼介の雰囲気にのまれないようにわざとらしく会話を広げようとしている。
俺と手を繋いでいる涼介はその光景をじーっと見つめていた。
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アイノア・リカ(プロフ) - masqueradeさん» ありがとうございます（ ; ; ）もう間も無く2は完結になります。3の方もよろしくおねがいします！ (2019年12月17日 1時) (
レス) id: 53f4eb9b9d (このIDを非表示/違反報告)
アイノア・リカ(プロフ) - JUMPLOVEさん» ありがとうございます（ ; ; ）知念くんの実は山田くんが大好きな描写は絶対入れようと考えていました、気付いて頂けて嬉しいです！ (2019年12月17日 1時) (レス) id: 53f4eb9b9d (このIDを非表示/違反報告)
masquerade - 更新頑張ってください！応援してます(*ﾟ▽ﾟ*) (2019年12月12日 22時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - 幼児化した山田さん可愛いの想像つきすぎるし、大人の山田さんに甘えたい知念くんの思いが切ない…更新楽しみにしてるので頑張ってください！ (2019年12月10日 21時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイノア・リカ
| 作成日時：2019年12月6日 2時
