Dear.絶対エース【1】 (ページ42)

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42.♯ ページ42

「また別の人ぉ？一体何人ボディーガード付けてんのよあの子」

薮「先程も言った通り、山田は不在です」

「いない訳ないじゃない。隠さないでくれる？」

薮「今は地方に仕事に行っていて、暫く帰ってきません。
あいつが仕事で忙しいのご存知でしょう？」

「知らないわよそんなの。興味ないもの。
いないなんてあり得ない。
絶対中にいる。隠さないでくれる？」

薮「いないものはいないんです。
俺らも、あなたが本当に山田の母親なのかハッキリとした証明がない限り中には入れられません」

「うっさいわね。
あんたたちにとやかく言われる筋合いないわ！」

女は玄関のドアノブに手をかけて無理やり入ろうとする。

でも裕翔が前に立って入らせまいと引き止める。

男2人に女1人。

明らか有利なのはこっちだと思っていたのに、
女はどんな手を使ったのか突然裕翔が倒れた。

薮「裕翔！！？」

その隙に玄関のドアを開けて中に入って来た。

やばい…。

「涼介～いるんでしょー」

靴を履いたままリビングまでやってきた女。

俺らの事を視界にいれるも、
興味がないのか顔を背けて山田を探す。

「え、本当にいないの？」

薮「だから、言っただろ。
つーかお前、裕翔に何してんの」

女の後ろから薮が裕翔を支えながら入って来た。

光「裕翔っ？」

裕「だい、じょうぶ…」

光「っ…テメェ…」

大「光落ち着けって」

「あ、分かった！そこにいるんでしょー？」

女が寝室のドアに手をかけた。

そっちには寝ている知念と、圭人と。
高木と山田がいる。

伊「ちょっ、待て！」

「なあんだ、いないじゃない」

俺たちの制止も虚しく寝室のドアは開かれた。

高「だからいないって言ってるじゃん。早く帰れよ」

「うわ、ガラ悪くない？てかその小さい子誰？」

女は高木が抱えている山田に気づいた。

「へえ～超美形じゃん。
将来金持ちになりそうな顔ー」

高「あんま、見ないでもらっていいすか」

「ちょっと涼介の友達態度悪くない？
まあいいわ。いないならしょうがないし。
あ、ねえそこの君」

大「え、俺…？」

「涼介の部屋でさ、封筒見なかった？茶色の」

大「封筒…？」

封筒といえば…昨日大ちゃんが発見したっていうアレしか思いつかないが。