Dear.絶対エース【1】 (ページ38)

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38.事件。ページ38

伊野尾side

山田ん家に泊まった次の日。

山田の熱はすっかり下がって、ぐっすり眠れたのか泣く事も無く朝を迎えた。

涼「いのちゃんいのちゃん」

伊「んぅ？なにー？」

クマを抱えながら俺を見上げる山田。

目線を合わせるようにしゃがんでやる。

涼「ここだれのおうち？」

伊「んーとねー、ここは山田さん家だよ」

涼「やまださんー？りょうと、おんなじなまえ」

高「ちょっ伊野尾くん！それ言っていいの！？」

伊「えーだって他に思いつかねーもん」

山田さんにここ誰ん家？って聞かれた時の模範解答あるんなら教えてくださいよ。

涼「やまださんってHey!Say!JUMPのひと？」

伊「そうだよー。今はお休み中だけどね。
俺らの大事なメンバーなんだよ」

涼「そうなんだ。
りょう、かってにおうちはいっちゃった。おこられない？」

伊「大丈夫だよ。
オッケーもらってるから」

本人目の前にいるんだけどね。

まあ事後報告でいいっしょ。

今日は全員オフの日。

元々はJUMP全員の撮影があったが延期にして貰った。

ギリギリまで待ってもらって、
間に合わなかったら山田抜きで撮影する予定だ。

ちっこい山田もいいけど、
やっぱでっかい山田の方が俺は好きだなー。

伊「今日何して遊ぼっか？公園行く？」

涼「公園！りょう、さっかーしたい！」

光「ダメダメ。涼介は病み上がりだから今日は家で遊んで」

伊「えーっブー！ケチ！
いいじゃねーのちょっとくらいさ！」

涼「けち！」

光「涼介、またお熱出ちゃうよ？
あと伊野尾、言葉遣い気をつけて。
涼介が真似する」

伊「別に大人になったらどちゃくそ口悪い子になってんだからさ。
変わんないっしょ、」

光「…伊野尾？」

伊「大変申し訳ございませんでした」

光ママは怖いねー。

それに比べて薮パパはソファで新聞読んでるくらい呑気だし。

伊「薮ぅ、遊んでー」

薮「何で俺が伊野尾と遊ばなきゃなんないの」

伊「暇なの！俺も山田も！」

薮「えー…遊ぶってもなぁ…あ、じゃあお菓子でも作ったら？」

伊「え？」

涼「おかしぃ？」

薮「山田料理するの好きじゃん」

ボソっと俺に聞こえる声で言った薮。

伊「確かに！光ー！！！クッキングタイムだよ！」

光「はあ？なんの話？」

洗い物をしていた光に突撃すれば、物凄く嫌がられた。

でも訳を説明したら少し考えた後、
いいんじゃない？と頷いた。