Dear.絶対エース【1】 (ページ37)

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その後、夜になって順番に山田の家に集まってきたメンバー。

涼介は途中起きたりしたけどその度に泣いて、皆であやして、ご飯を食べさせたり薬を飲ませたりして今現在は寝ている。

リビングに山田を除くJUMPメンバーが集まった。

そこで、さっき見たこと話したことを全部伝えるとそれぞれ思い当たる節があるみたいで。

裕「月末の夜って絶対仕事いれないようにしてたかも。
俺てっきりお給料入るからご飯食べに行ってんのかと思ってた」

高「絶対月一で体調崩したりしてたよね。
それも関係あるのかな？」

光「仕事のストレスか……もしくはやっぱり、」

虐待の事か。

4歳の涼介は虐待を受けていて。

でも11歳の時にはジャニーズに入っていて。
俺らも母親とは会ったことがある。涼介に似て笑顔が素敵な人。

中学も高校も通ってたし、
虐待がいつまで続いていたのかはわからない。

でも確実に親との間に確執はあったはずだ。

　

虐待の線はないにしろ、その確執に何かがありそうな気もする。

伊「……………山田泣いてた」

JUMP「え？」

伊「半年前…かな。事務所の屋上前の階段で泣いてたんだ。
仕事で何かあったの？って聞いたら『違う』って。
じゃあどうしたの？って聞いたら『大丈夫』って。
その後もたまにフラッと楽屋から出て行く事あったから、付いて行ったらやっぱり泣いてて。

俺、いつも泣き止むまで隣にいたんだけど」

まさか、伊野尾がそんな事をしていたなんて。

伊「ごめん。多分…俺が1番山田の苦しみに気づきやすい位置にいたよね。
それなのに何も出来なくて」

大「伊野尾の所為とか無いよ！
俺らなんて、泣いてたとか一切知らなかったし」

薮「そうだよ。
それに山田も伊野尾が傍にいてくれて安心してたじゃないかな」

たまに不仲説が流れたりする2人だけど、
そんな事は一切無くて。
　

だけど、伊野尾が山田に寄り添っていた事にビックリした。

まあ、いくら話してもらちがあかないからこの話は保留という事で。

とりあえず山田のケータイに着信が来るのを待とうって事になったんだけど。

この日の着信はもう来なかった。