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36.♯ ページ36

薮「どうしたの…って、部屋荒れてんね」



ソファにも、テーブルにも、床にも。


本やら服やら食器やらが散乱していた。
それに大きなテレビは壁側に倒れているし、
戸棚も開きっぱなし。






知「シンクの中にある食器は全部割れてるし…、
雑誌とかもビリビリだよ」



大「綺麗好きの山田じゃあり得ないよね。

それに見てよこれ」





大ちゃんに見せられたのは分厚い茶封筒。

テーブルの上に置いてあったらしい。





中には100は優に超えているお札が。






知「何に使うつもりなんだろう…。
涼介、どうしちゃったのかな」

大「とりあえず寝室は綺麗だったよ。
山田寝かせてくる?」

圭「ベッドに連れてくね」




薮「これは……山田が元に戻らないと分かんねーよな。

みんなで片付けようか」





幸いにも割れ物があったのはシンクの中だけで。



服を畳んだり、敗れた雑誌を集めて紐で括り、散乱していた本を棚に戻し、食器を集めて。テレビを起こして。




案外早く掃除は終わった。









大「何か……さっきの部屋が山田の“心の声”だったりすんのかな」

知「え?」

大「山田って溜め込むタイプじゃん?
だからダメになる前に俺がちゃんとケアしてやろうって思ってたけど……、
山田は俺が想像していた以上に苦しい思いしてたんかな」

薮「大ちゃん…。それは山田に聞いてみなきゃ分かんないよ。
でも、俺も。何もしてやれなかった自分が悔しい。
こういう形で知りたくは無かったかな…」



出来れば、山田の口から知りたかった。




知「……そういえば。
涼介って毎月この辺りになったら様子おかしくなってたかも」

大「そうだっけ?…いや、そういえばそうだな。
楽屋でも1人になりたがったりしてたし、ケータイをよく見てた。……ケータイ!」

知「ケータイ見れば何か分かるかな?
鞄に入ってるんだけど」




知念鞄から取り出したのは山田のケータイ。


パスワードはさすがに分からないけどロック画面を付けると、着信の通知がズラリと並んでた。





圭「山ちゃんが小さくなる前もケータイずっと鳴ってたよね?」

薮「ああ。俺がそれに気付いて涼介に教えて……今思えば反応がちょっと暗かったような」




考えてみれば、山田のおかしなところは沢山あった。


勿論、元気無いだとかそういう変化には気付いていたけど。それ以外は全く気付かなかった。






圭「誰からの着信だろう…?」

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 山田涼介 ,   
作品ジャンル:泣ける話
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バレー☆JUMP - すごく面白いです!続き楽しみに待ってます。 (2019年12月1日 18時) (レス) id: be5a18060c (このIDを非表示/違反報告)
やまたかLOVE - とても面白いです!更新頑張ってください! (2019年11月30日 19時) (レス) id: 804987f918 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アイノア・リカ | 作成日時:2019年11月29日 8時

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