ヘタレな俺の恋愛日記《雪村豹牙》【完】

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あ)「にしても、風丸さんが、この白恋中に来てくれるなんて…。すごいわね」



そういって、Aは、グラウンドで、ほかのチームメイトの指導している風丸さんを見やる。



今は、ところ変わって、部活の時間。



風丸さんと吹雪先輩は、何事もなかったかのように、グラウンドで指導している。



豹牙)「ははは…。まったくだ…」



俺は、そんな二人を見ながら、気のない相槌を打った。



あ)「どうしたの？遠い目をして…」



豹牙)「……そうかな〜？」



あ)「…変な、豹牙…」



そういって、首をかしげるAに



豹牙)「…はぁ…」



気づかれないように、そっと溜息をついた。




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先ほどの会話を聞けば、俺のため息の原因がわかるだろう。



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豹牙)『ちょ、ちょ、ちょっと、待ってください。なにが、どうなって、そんな話に…』





半ば、混乱しながら、絶叫のあと、出た言葉が、そんな言葉。




吹雪)『まず、僕が、あるヘタレな男の子の話をした』



風丸)『で、そのヘタレな男の子の話を聞いた俺は、そいつに興味を持ち、ヘタレの根性をたたきなおそうという計画を立てた。それで、仕事の休みをもらってきた』



いや、なんで、そんなどや顔なんですか？



風丸)『だから、そのヘタレ少年が早く、ヘタレ根性を直さない限り、俺は、仕事に戻れないってわけさ』



豹牙)『その少年って、もしかして…』



吹雪)『うん、雪村、君のことだよ？』



豹牙)『……』



このとき、俺は、ふと思った。



なんで、こんな人が、白恋中のコーチなんだろうって。

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