ヘタレな俺の恋愛日記《雪村豹牙》【完】

３２頁(雪村side) ページ33

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豹牙)「どうしたんですか！？こんなに慌てて…」




風丸さんはというと、雨の中走ってきたのか、全身びしょびしょに濡れていた。




長い水色の髪から、水滴が滴り落ちている。




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吹雪)「本当、どうしたんの？風丸君…」




“まだ、部活の時間じゃないから、こんなに急いでくることなかったのに。僕はそこまで、鬼じゃないよ？”そういいながら、吹雪さんは、不思議そうに、風丸さんを見ながら、タオルを手渡す。




風丸さんはというと、吹雪さんの冗談になんか、乗る余裕なんてないらしく、肩を上下に揺らして、その呼吸は荒い。





息を整えながら、苦しそうに、俺を見る風丸さん。




言いたいことがあるのに、呼気が荒いせいで、うまく声を出せないのがもどかしそうに、俺を見る。



そんな風丸さんを見ていると、風丸さんは、肩で息をしながら、俺に近づいてきて




風丸)「……いいか、よく聞けよ」




と俺の両肩をつかんで、俺と同じ高さに、目線を合わせる。




だいぶ呼気は荒いものの、さっきよりは、苦しくなさそう。




豹牙)「え？あ、はい…」




けれど、風丸さんの表情はすごく真剣で…。




あまりに真剣な表情で、動くことができずに、ただ首を縦に振ると




風丸)「……実は、な――」




豹牙)「え…？？」





風丸さんは、信じられないことを口にした。

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