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安「なぁ、聞いとんねんけど？」
静かな教室の中に響く章ちゃんの冷たい声。
腕の中に収まっている僕には、章ちゃんの表情を見ることが出来なかった。
丸「…し、しょうちゃん、僕、今日は、殴ったりとか、なんもされてへんよ。だから…」
安「ちゃうよ、マル。仲間はずれなんていじめといっしょやもん。だって、何でいっこも悪くないマルが悲しい思いせなアカンの？」
な？って、離れた章ちゃんに頬を両手で包まれたら、なんだかふわふわしてしまう。さっきの声とは反対に、びっくりするくらい優しくて、せっかく助けてくれているのに、章ちゃんが居ってくれたらええよ、って言ってしまいそうになった。でも、それじゃあかんよね…。
安「……せやから、今度マルになんかしたら、ほんまに許さへんからな、亮。」
丸「へっ…？」
あれから1時間目は結局戻って来なかった錦戸くんが、教室の入り口に立っていた。目が合うと、僕の席にずんずん歩いてくる。
錦「……うっさいわ、関係ないやろ。ほら、お前はこっち」
丸「わっ…！？」
歩いてきた錦戸くんに腕を捕まれて引き寄せられる。急やったから足がもつれて、錦戸くんに抱きつく形になってしまった。
丸「っ、章ちゃ、んぅっ、ん…！」
安「なっ…、なにしてんねん！！」
頭の後ろをガッて掴まれて、キスされる。保健室のこともあって、思うように抵抗できない。
丸「ん、…、ん…っは、ぁん、う……っ！」
腰が抜けて、ずり落ちそうになってやっと解放される。
安「マルっ…！！」
丸「はぁ…っ…は…」
錦「コイツは俺のクラスやろ。俺のクラスの最低ランクやから、Sランクの俺はなにしてもええねん。お前んとこがどんだけ甘いか知らんけど、口出すなや。」
安「……っ、ふざけんなや…！！」
章ちゃんが錦戸くんに掴みかかる。
僕は固まったままやった。
丸「っやめ…、」
間に合わへん、と思った瞬間に、授業開始のチャイムが鳴る。それと同時に、振りかぶった章ちゃんの拳も止まった。
『なにしてるんだ、自分の教室に戻りなさい！』
時間通り教室に来たのは担任の先生やったけど、どうしてか怒られたのは章ちゃんだけで。クラスの皆はもう教科書を開いている。
章ちゃんは僕の方を心配そうに見て、すんません、って言って教室に戻っていった。僕のためにしてくれたことなのに、怒られてる章ちゃんになんにも言えなくて、凄く申し訳なかった。
丸「……、さいていや、……。」
このクラスも、先生も。そして、不甲斐ない自分も。
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？？？？ - 続きが読みたくてたまりません！！ (2020年5月29日 0時) (
レス) id: 4d30167013 (このIDを非表示/違反報告)
冷夢 - 本当に面白いです！私の好みにどストライクで最高です！！続き楽しみにしてます！ (2020年5月20日 11時) (レス) id: 5aac0cfdda (このIDを非表示/違反報告)
春洛(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！ (2019年10月4日 2時) (レス) id: 1be4733ea1 (このIDを非表示/違反報告)
あ お い(プロフ) - 続きが読みたいです！更新楽しみにしてます！！ (2019年7月25日 8時) (レス) id: f98554784b (このIDを非表示/違反報告)
イチゴちゃん∞ - ももやまさんの小説とても好きです！続きが読みたいです！更新待ってます！！ (2019年4月3日 2時) (レス) id: 7274972671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももやま | 作成日時：2018年9月23日 19時
