GUILTY for 6 (ページ5)

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ｶﾗﾝｺﾛﾝ

「…いらっしゃい」

「…マスター、いつもより強めのください。」

「いいんですか？強いの呑んでも、」

「世間的にはいわゆる“花金”でしょ？
そういう位なら少しは贅沢しないと、、」

私はこのBARの常連である。

ここのマスターさんは私の旧友の知り合いで
私も顔見知りだった。

変に知らない場所で1人で呑むよりも知ってる人が居る方がいい…という事でここに来ている。

「…お待たせしました。スティンガーです。」

「有難うございます。」

ここのマスターは、お客さんの雰囲気に合わせ
作ってくれる。

スティンガー… 聞いた事がない名前。

「あの、、スティンガーの意味って、

「＿危険な香り、ですよね？」

知らない声が横から聞こえた。

見てみると、3つ隣のカウンターに紫色のカクテルを呑むスーツを着た男性。

私と同じように、仕事終わりなのだろうか。

せっかくの花金だと言うのにここに居て…
まぁ、私が言えるほどでもないのだが。

「そうです。＿危険な香り、です。」

マスターがそう答えた。

「あっ、そうなんですね。有難うございます…」

3つ隣の男性に礼を言った。

「いえ、逆に出しゃばってしまい申し訳ないです。」

言い終わり、男性が私の方を向く。

綺麗な二重幅、

通った鼻筋、

特徴的な頬骨。

まるで彫刻のように整った顔立ちをしていた。

男性に対して適した言葉かは分からないけれど、
“儚い”という言葉がとても似合う人だった。

一瞬にして私は彼の虜になった。

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