． ページ18
．
．
．
「本日のお会計、二千……あ、A。
…あ、どうも。」
「あぁどうも、えっと…森田さん、でしたよね
ご無沙汰しております。」
今日は1人でも友達とでもないんだ。
初めて来た時に居た、男と来たんだ。
「＿剛、今日ね話があるの！」
そう彼女は口を開いた
「私、この人と結婚する事になったんだ」
“ケッコン”
それは俺の想いに終止符が打たれるのと同時に、
自分がAに対して恋心を抱いていた、という事を
思わせるものだった。
「＿＿え、えぇ！それはおめでとうございます
…A、“幸せにな”」
咄嗟に出てきたのは あの時、俺がAに言ったのと
全く同じ “幸せに”
．
Aが知らぬ間に俺の中でこんなにも
大きくて大切な存在になっていたとは思わなかった
だからこそ、“好き”という気持ちを認めたくなかった
そもそも俺らのハジマリはAの慰め代わりだ
所詮、俺は
でも、離れた途端 自分が自分で居られなくなった
俺が俺で居る為に必要だったのは、
紛れも無く A、お前だったって事
．
あれから、徐々にAは店に来なくなり
「お店行くよ」という連絡を毎回くれていたメールも
必然的に途切れた。
“こんなんじゃいつまでも、俺らしくなれない”
そう思い、夜の街に身を委ねるけど
いつだって思い出すのはAの存在で。
思い出した途端、強烈な虚無感に溺れて
Aの事を想ってしまう。
「…ほんの少しでもいいからまた会えたらいいのに」
聞くとどこか落ち着く声と存在を持つ君に、
これほどたまらなく“会いたい”と思える
．
fin.
motif｜Maybe
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ロシアンブルー - 今度は長編で坂本クンとV6のマネージャーをしてるヒロインの恋物語が見たいです(年の差20歳の二人の話) (2021年2月8日 23時) (
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作者名：茄子 | 作成日時：2021年2月3日 22時
