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彼とは背格好も、見た目も、何もかも違うのに。
なんだか無性に泣きそうになった。
私から逃げ出したんだから泣くのはお門違いなのに。
その時、急にてつやさんが振り返り私を抱きしめた。
「Aさん、困らせるかも」
「ぇ…？いや…そんなこと…」
「俺ならAさんの事泣かせないよ…」
「ぁ…」
「酷いことも言わないし絶対に幸せにする」
こんなにも気持ちを素直にぶつけてくれるてつやさん。
本当に良い方だと言う事も知っているし、てつやさんと付き合えば毎日きっと楽しくなるのも想像できる。
だけど…どうしても…。
「でも、答えはわかってる」
「…てつやさん」
「だから…我儘言ってもいい？」
体が離れ、肩を掴まれ見ればてつやさんは泣いていた。
「俺のことキッパリ振ってほしい」
ポロポロと大粒の涙を流しても尚私に笑いかけ、優しく言うてつやさんに私までつられて泣きそうになる。
逃げてばかりじゃ駄目。
答えないと。彼のためにも、私のためにも。
「…ご、ごめん…連絡も無視して…でも、やっぱりてつやさんとはお友達でいたい…」
キッパリ断る事はできなかったけれど、てつやさんは私の言葉を聞いて一度深呼吸をすると私に笑いかけた。
「やっぱり優しいね、Aさんは。ふー…ほら、虫さん所行ってきな」
「…ごめ…っ」
ごめんなさい。もうその言葉を使うのはやめよう。
「ぁ、ありがとうっ…てつやさん」
「おうっ、またご飯行こうっ…行ってきな！」
くしゃくしゃの笑顔で私を送り出してくれたてつやさん。
ありがとう、本当にありがとう。
「あー、失恋辛ぇー…」
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heaven(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» コメントありがとうございます。あまり虫さんとのシーン少なかったのでどうかなと思ったんですが素敵なご感想頂きとても嬉しいです！ありがとうございます。 (2020年4月12日 20時) (
レス) id: 3bd3245a05 (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 完結おめでとうございます！まさかの最後でした…。すごく面白くて、とても深いなと感じました！素敵な作品をありがとうございました！ (2020年4月12日 7時) (レス) id: 534e341e06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：heaven | 作成日時：2020年4月4日 9時
