37皿目 ページ41
乾｢では…いただきます｣
キラキラした目を最後まで
絶やさなかった先輩
お陰様で少し緊張したぁ…
乾｢…っ！！濃厚な卵液に私のこんぶ茶がとても
よくマッチしていてこれだけで
満足できそうです…！
そしてそれに劣らずとも出過ぎていない具たち
おろしたてのささみとエビがいい味を出しています｣
貴方｢茶碗蒸しってやっぱり天ぷらとかの隣に
添えられてる…みたいな印象が大きいんです
でも本当はメインでもいけるほどに化けられるし
いくらでも可能性があるんです｣
目を丸くしている周りと味を堪能する乾先輩
さぁ…奪わせていただきます 貴方様の五感を
乾｢この料理は…香り味はもちろん
この課題に似つかない食感、見た目の美しさ
持ち上げた時にプルんとなる音さえも愛おしい…
あぁ…言うなればいつもは隠れていて
前に出ないのにいきなり出てきて鮮やかな手で
紅に染める忍のよう
この忍者になら…奪われてもいい…！｣
目を伏せ悶えるように言う乾先輩を横目に私は
貴方｢ありがとうございました｣
と呟いた
乾｢ごほんっ…白雪Aさん 合格です！｣
我に戻ったように私を審査した先輩
…よかったぁ
｢すごいね…｣
｢いや、白雪様は…天才…｣
！…遠くから私のことを言う声が聞こえる
聞き飽きたその単語
大嫌いな単語
後ろめたいことも何も無い その筈なのに
俯きたくなるのはなんでなんだろうか
タクミ｢君たち｣
私のすぐ後ろに並んでいたアルディーニ君の
お兄さんが私の前に出た
タクミ｢彼女が才女なのは確かだ
だがそれを全て天才という言葉で済ますな
そんなことしているなら課題を終わらせては？｣
心が少し軽くなった気がした
重かった荷物が少し軽くなったみたいに
不思議と顔をあげられた
貴方｢っ…ぁ…っの 、！｣
タクミ｢今は幸平との勝負だが
いつかは君も越すよ 白雪さん｣
！
なんだ簡単だ どこかで見たことあるなんて
そんなの分かりきってた
この人は
幸平君に似ているんだ
高いものに屈しない 才のせいにしない
わかった瞬間に笑いがこみ上げてきて
目を細め嬉しさから少し頬を染めたまま
貴方｢楽しみに…してるね？｣
と 小さな声で言った
一瞬顔を赤くしたアルディーニ君は
すぐ顔を背け弟君を連れ審査に向かっていた
その後幸平君と恵ちゃんに褒められたのは
言うまでもない
38皿目→←料理の引用先，イタリア語の意味※飛ばして結構です
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46猫(プロフ) - 更新、待ってましたー！！ また楽しく読ませていただきます(^^)/ (2018年8月3日 10時) (
レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - 葉山、ｷﾀｰ!щ(゜▽゜щ) キュンキュンし過ぎて天に召されそうです…(゜ー゜) (2018年4月28日 20時) (レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - ｷﾀｰ!щ(゜▽゜щ) ニヤニヤしながら堪能させていただきました。 (2018年4月26日 20時) (レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
黒いぬ。(プロフ) - 46猫さん» ありがとうございます(*^^*) (2018年4月26日 20時) (レス) id: 928b2c1214 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - 面白いです！ 頑張ってください！ (2018年4月23日 23時) (レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒いぬ。 | 作成日時：2018年1月6日 12時
