20皿目 ページ23
私はそっと先輩の胸板に手をあて
押し返した
先輩はすぐに離してくれたが 少し
気持ち納得していない顔をして
一色｢…そうかい？｣
と言った
貴方｢…はい では失礼します｣
私はケータイを握りしめ小走りで
自室に戻った
悪い事をしたとは思う
でも先輩に言うほどのことでもない 汚したくない
離れるのが怖くなるのは温かさを知ってしまうから
私は…大切な友人はいる
でも大好きな人…恋人なんて
出来ないって思ってる
私の意思はこれで決まっている
そう…これは今も昔も…これからも
変わらない意志
部屋に戻るとドアにもたれて
座り込んでしまった
貴方｢…はぁ 流石に態度悪かったかな…
十傑の集まりで会う時気まずいなぁ｣
頭を抱え抱えた手で自分の髪の毛をくしゃ と
掴んだ
私の悪いところだ
意思は固めているのに後悔をしてしまう
固いのかやわいのかわからない感情
たまにこうなる 本当に嫌になる
後悔しても仕方ないなんて…
貴方｢わかってるのになぁ…｣
肩を抱き目を伏せては音が聞こえた
料理の…音だ
貴方｢…こんな時間に何を…？｣
耳をすませてそろそろと入ってきた
ばかりの部屋から出た
トントントントン…
貴方｢…！あれは｣
私は調理室のドアを少し開け誰がいるのかを見た
その背中はみたことがある背中
大きな背中 頼りがあるけど何処か幼さがある
昨日見た あの背中
幸平｢くっそー…できねぇな…｣
貴方｢ゆきひら…くん｣
そういえば三日後に食戟…とか何とか
幸平｢白雪はあんなにすげぇ料理を作ったんだ…
負けてられねぇよ…っ！
この肉を…｣
大きな独り言を零している幸平君
私は口元を手で覆い顔を高揚させて
息を呑んだ
幸平君は…私の事を天才って括りでまとめない…？
それは単純に馬鹿なのか それも…
でも それでも
そんな簡単で安易に言える言葉で
重みも確証もないそんな言葉が私には嬉しくて
また 信用しきれない自分が悲しくて
どうしようもない気持ちが私の心を包んだ
…今は邪魔したくないな
幸平君の顔をちらりと見てから私は
そう考え少し迷ったがその場を離れることにした
貴方｢…ありがと 幸平君｣
小さな声で呟きながら
＿＿＿＿＿＿＿＿
気がつけば1万hit越えにお気に入り100人…！
本当にありがとうございます！
これからも頑張らせていただきます☆
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46猫(プロフ) - 更新、待ってましたー！！ また楽しく読ませていただきます(^^)/ (2018年8月3日 10時) (
レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - 葉山、ｷﾀｰ!щ(゜▽゜щ) キュンキュンし過ぎて天に召されそうです…(゜ー゜) (2018年4月28日 20時) (レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - ｷﾀｰ!щ(゜▽゜щ) ニヤニヤしながら堪能させていただきました。 (2018年4月26日 20時) (レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
黒いぬ。(プロフ) - 46猫さん» ありがとうございます(*^^*) (2018年4月26日 20時) (レス) id: 928b2c1214 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - 面白いです！ 頑張ってください！ (2018年4月23日 23時) (レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒いぬ。 | 作成日時：2018年1月6日 12時
