ゾルディック家の次男坊 2【HUNTER × HUNTER】

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『やっべーの帰ってきた』



隠すこともされない怒りのオーラを感じ取ってつい身体が固まる。いや分かってはいたけど、自業自得なのだけれど





イルミになんて話すかまだ全然纏まってないんです







「ほんっとうにお前は、どういうつもりなの」




『おいおいおかえりも言わせてくれないわけ』







ご丁寧に入室、なんてもうする余裕もないほどキレていたらしい
自室の扉は容易く破壊されて、速攻床に組み敷かれた





反応できたよ？でもほら、今回は多分俺が悪いし



……多分ね




『あれ、話全部聞いてる？』






「Aがゾルディックを継ぐからキルアを外に行かせろ、なんて馬鹿げた取引をもちかけた挙句その取引を引き受けた哀れな親父からね」





『ひっどい言い様』








仮にも父親だぜ、なんて言葉を続けたら今にも殺されそうな雰囲気だった
というか多分、こいつ等々俺の事殺す気マンマン







「そんな口約束、信用出来ないね俺は」




『俺結構マジなんだけど、信じてよイルミ』




「過去の自分を呪いなよ」






まぁたしかに。前科持ちの俺の言葉なんてイルミは全く信用してないってことね
そんな事言わないでよ俺寂しいなぁ





『お前の能力で俺に制約とか掛けられないの？』




「出来なくもないけど、本当にやるよ？」




『それでイルが信じてくれるなら、何だっていいかな』






お。ちょっと機嫌直った？
結局イルミも親父に似て俺に甘いんだよね、はは。知ってた






「調子乗ってる？」



『答えはNoだよ兄上』





本当にムカつく。
目を細めてイルミの口から小さく呟かれた




『ストップ、お前まじ最近キスしようとしてくんな』




「なんで、今更」






あーもう。




今回は、というか今回も
自分の立場がないためイルミをそのまま受けいれるしかないのだ






「A」



『なに』



「俺と血の誓いを立てよう」





"血の誓い"即ち絶対に、誰にも破れない破られない




2人だけの誓いを





「お前の心が俺以外に向かない誓い」




『そんなに俺信用ない？』




「うん、ないよ」






間髪入れずの即答
そして心外であると共に情けなさもほんの少しだけ





唯一無二の片割れを自身は思っていた以上に厄介な男にしてしまったのだと






『わかった、いいよ』




「うん。お前はそういうと信じてた」





なんだかんだ
イルミの思いどおりじゃないか？








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