ゾルディック家の次男坊【HUNTER × HUNTER】

Happy Halloween ページ50

「アレ、教えたのA？」



『まさか』





キルアは勝手に言ってきたんだよ、と言ってやると
イルミは酷く機嫌を悪そうに眉をひそめた





自分の時は書物からその情報を得た為
既にそれらは燃やされ破棄されている





"暗殺者になるには必要のない知識"だと





だがしかし、インターネットが盛んな現在で
キルアの好奇心を抑えることはほぼ不可能に近いのだろう
実際に家族が必死になっているのは知っている
キルアの頭に埋め込まれているソレも、俺のせいなのであるのも






『なぁにイル、キルアばっかり』



「お前がそんなこと言うの珍しいね」





別に。何となく言ってみただけ、お前機嫌悪いし






「トリックオアトリート」



イルミの口から真っ直ぐ通るような声で初めて聞いたそれに驚いたものの
なんだか嬉しくなってイルミにチョコレートを投げた






『トリックオアトリート！』





お前がお菓子なんかもっているわけが無い
なんて考えてた俺が阿呆だった




イルミはチョコレートを口に含んだ途端
俺の腕を強く引いては、口内にそのチョコレートを押し込んできた





べろりと唇を舐められた後に広がっていく甘さに頭痛がしそうになる





「トリックオアトリート」




『ギブ、俺が悪い』



「無いの？お菓子、じゃあ悪戯していいよね」




『ダメ、イルミマジで』



「恨むなら過去の自分を恨みな」





お前の悪戯なんてシャレになんない
闇人形なんて言われてるイルミは
俺の前じゃ立派にこんなワガママなんですよ、皆さん








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