ゾルディック家の次男坊【HUNTER × HUNTER】

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『おっとっとっと、パクノダ』



「あ、ありがとう」






幻影旅団が襲撃地点に選んだここは山岳地帯
獣人族がいるのなら、人目は少ない方がいい
今の世の中どのネットワークに情報を乗せられてしまったら面倒だ。とAの案からそう決まった





いくら幻影旅団といえど、未開の山々を登ることはそう経験がない
と言うよりも、クロロ、シャルナーク、A以外は目的地すらも教えてもらえず突然山岳に足を踏み入れる羽目となったのだ





パクノダに関してはスーツに足元はヒール、足場の悪いそれにバランスを失ってしまった






『俺に捕まってて良いよ、浮かしてあげる』




「浮かす？」








パクノダが首を傾ける前に、Aが彼女の手を引いた
案の定、パクノダはAの述べた通り、ほんの少しだけ"浮いていた"




ふわふわとした特有の浮遊感は、彼の円による範囲内から感じられるオーラの質だろう






「…重力？」



『そ、』






オーラを重力に変化させる、それは重くは勿論軽くさせることも可能であったのか









「へー！ねぇA俺も！」





『野郎は無理、おいクロロお前も近づいてくんな』





マチもおいで、と男連中から５歩引いてマチを円の中にいれた






「はあ、すっごい楽」





『だろ』






前方でブーブー文句を垂らすシャルナークにブチ切れフィンクス
お前らそんな騒ぐ元気あるなら必要ないだろ








「……A、その、手を」





『ん？あー、わり』








無意識にパクノダの手を握ったままで、指摘されてパッと手放した
別に意識してるとかそんなんじゃないけど
なんだかんだ至極久しぶりに女の子に触れたら流石に少し照れた








「A、俺の前でそんな顔してないだろ。なんでパクなんだ」




『なんでクロロの前で照れなきゃいけねんだよ』




「煩いね」







口の減らないやつ、とフェイタンが呟いたところで目的地に到着
各自、持ち前を確認したところで目的の物がくるのを待ち望んだ







「A」




『わかってるよ』








有名コレクターともなると移動は大型飛行船だ
Aの役割はその自慢の目で、飛行船内のターゲット確認と旅団員を飛行船内に潜入させること




まああと+αで邪魔するものがいたら殺すくらい







『うん、ばっちり積み込んでるね。コレクト業界も震撼するくらい』





「そうか。どうせなら全部もらってくか」








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