ゾルディック家の次男坊【HUNTER × HUNTER】

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「シルバが嘆いていたぞ」




『なあにゼノ爺もおせっきょ？』





父親から説教を受けた数時間後
仕事から帰ってきた祖父ゼノがAを引き止める



母や父くらいなら無視しても良かったが、なんていったってAは世間一般で言うおじいちゃんっ子であった





頑固な父と違い祖父は少々ユーモアを纏う、流石はあのハンター協会会長とも友好を示す程だ






「別に仲良くなんかしとらんわ」




『ありゃ？そなん』




「泣かされるだけじゃ、一方的に。お前さんもだろう」




『まあ、苦い思い出』






思い出しただけで身震いを起こしそうになりつつも
ゼノが何のためにわざわざ足を運びに来たのか、祖父に正面を向いた






「気づいているだろう、お前くらいなら」





『はて、なんのことやら』







ゼノはとんとんとコメカミを叩く
頭、つまり脳ミソ




とぼけた振りをしたところで、祖父はただため息を着くだけだった







『じぃちゃんも反対？今の俺達の在り方に』





「互いに依存すれば、身を滅ぼすだけだ」




『そんなことはわかってるよ』








息を止め、Aのオーラが鎮まったことに
ゼノは更なるため息を生み出しそうになる



刺し詰め、互いのために身を滅ぼすために行っていると言いたいのだろう






『ゾルディックには双子初めて？』




「ワシが知る限りわな」




『あー前例なしか』






そりゃ残念。と嬉しそうに笑う孫、ゾルディック真っ当の血を受け継ぎしA


その実力は誰よりも格上、最悪なのがその性格と片割れの存在








今更2人を引き離したところで、何をされるかわからんしの









『大丈夫だよゼノ爺ちゃん』








"殺し"という生業に対して
至極真っ当に生きてきた自分や、息子
そしてこの孫Aも祖父の意思を大きく尊重している






"無駄な殺しはしないこと"




金銭が発生していない上で対象でないものを殺すことは、プロとしてゾルディックの名において許されないという信念をもつ自分に対して






Aの片割れイルミは、目標の為なら手段を問わず殺し方も躊躇わない
邪魔をするものにも、容赦をしない







ゼノとシルバの懸念はそこにあった

我々は快楽殺人鬼とは違う、プロの殺し屋なのだと





もし、自分やシルバの目がなくなって
イルミとAだけになった時





イルミは当主となったAを利用するのではないか







『俺、継がねぇからこの家』





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