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「A」
『…なに』
双子揃って親父の部屋に呼ばれたかと思えば
長い前置きの末、親父からお小言をいただく
「余計な事をするな」
だってさ
それ俺に言う？
先の婚約者事件において双子の行いに流石の親父も黙っていられなくなったらしい
実行犯はイルミなんだけど
『俺達双子だよ親父』
「ともに成人しているだろう」
厳格な父がはぁ、と頭を抱えてため息をついた
執事達はシルバのこんな姿を知らない
彼を悩ませるのは昔っから次男であるこのAだ
最近は四男坊もAに似てきているところが見受けられるが
『違うってば』
親父はわかってないんだよなあ、とAはため息を返した
『俺達が双子なのには意味がある』
「言ってみろ」
シルバの言葉にAの口角が上がり
ゆっくりと語り始める
父親似のA、そっくりの2人
まるでどっちが双子なのだと、イルミは端でぼうっと聞きながらふと思った
『イルミは俺に無いものを持っているし、勿論逆も然り
俺は目を、イルミは頭を
俺はスピード、イルミは的確を
俺は幾多でイルミは一途
俺は変化で、イルミは操作。俺達相性超最悪
だから双子、俺に無いものをイルミが。イルミに無いものを俺が。そうやって育ってきたんですけど』
赤子の頃から引き離しておくべきだったか、とシルバはもう20年も前のことを後悔した
何故Aが長兄とは違いここまで聞き分けが悪いのかふと考えた
答えは単純、"俺の子"であるからだ
Aは見た目通りシルバ後を強く引き
念能力でさえ父と同じ変化系なのだ
『なんでそんなに俺なわけ？いーじゃんまだ親父やってなよ』
引っ張る体質じゃないんだけど、俺生粋の弟気質だし
ね、イルミ。と兄に言葉を投げても彼は面倒くさそうに目を背けるだけ
ゾルディック家は銀髪しか継げない
そんなのまるで、銀髪に生まれなかった自分の大切な片割れに対して
お前は何のために生まれたんだと、突きつけているようなものだろう
そんなことあってたまるか
では何故父がここまで自分に拘っているのか
四男を目にかけているのか
答えは単純、銀髪だからだ
そんな跡の取りかた、絶対させない
「だからと言って結婚しないのはナシだ」
次期当主が後継を作らないなど、言語両断であるに関わらず
『俺、イルミと離れるのは嫌』
我儘息子に、シルバは大きく項垂れた
.
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yk6772(プロフ) - mikittyさん» 2回もコメントを本当にありがとうございます！とっても嬉しいです！彼はもう独占欲で生きてて欲しいという願いで書いています（笑） (2021年11月4日 17時) (
レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - リトさん» 私もイルミが大好きです！同士の方に喜んでもらえてとても嬉しく思います！コメントありがとうございます！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - ウカザメさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけますよう、頑張ります！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - dolphin0891さん» とても嬉しいコメントです！少しずつですが更新できますようがんばります！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます！うれしいです！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオハ | 作成日時：2021年10月13日 13時
