31 ページ33
伝統のあり由緒正しき暗殺一家ゾルディック家には
常時後継問題が後を絶たない
現当主、次期当主、以降ーー
水面下では常に跡取り問題が家中では意識されていて
15歳になると自然と婚約を結ばさせられるような習慣がある
父は22歳、母は18歳という若さで
イルミとAの双子を産んでいた
つまり、自ずと。そういう訳なのだ
この日は絶対に空けておけ、と母に言われていた朝
執事達が自分の周りで妙に慌ただしく自分の世話を始める
「A様、こちらのお召し物を」
『決めすぎじゃない？』
「今日はとっても大切な日ですよ」
にっこりと笑う執事に渡された服に少々表情が歪んだ
俺は別にいいんだけどさ、いい顔しない奴がいるんだよね我が家には1人
諸事情で決められた婚約者とはまだ会ったことは無い
つまり今日、初めて。初めましての顔合わせ
そりゃ気合いも入りますともゾルディック家
なんだって未来の家長を産む女がやってくるんですものね
この家には不思議な習わしがある
"銀髪の人間が当主になる"という至って真面目でくだらない習わし
現にゼノ爺ちゃんも親父も銀髪
マハ爺も昔は銀髪だし、それより上のジグ爺ももっと上の先代もみーんな銀髪
「お初にお目にかかります、A様」
ああ久しぶりに聞いたなぁ身内以外の女の子の声
艶めかしい声が、俺よりも長い銀髪を揺らしていた
女の子は好きだよ、だあいすき
彼女も裏社会では有名なマフィアの娘らしく
なんでも人の髪の毛を集めるのが好きなんだと
正気の沙汰じゃ無さすぎだろ
俺無理なんだけどそんな趣味ないし
当たり障りのない話で何とか気に抜け早々のお開きを目指しているというのに
母さんに横からすごい力で抓られた
いや痛くはないんだけどさ、痛いよ
あ、すっげぇ怒ってるオーラが近づいてきてる
「説明してくれる？」
イルミくん、なんで殺意を俺に向けているわけ
だからやだったんだよ婚約者なんて
だってイルミが面倒臭いに決まってる
イルミは俺の元カノを
俺知ってる、今までの婚約者候補も殺してたって
イルミ俺のこと大好きなんだよ、病的に
そんな片割れがいるのにさ、俺が婚約できるの？？
「聞いてないんだけど、俺。ねぇ、どういうこと？」
だからなんで俺なんだってば、飛び火すぎ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 501人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yk6772(プロフ) - mikittyさん» 2回もコメントを本当にありがとうございます！とっても嬉しいです！彼はもう独占欲で生きてて欲しいという願いで書いています（笑） (2021年11月4日 17時) (
レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - リトさん» 私もイルミが大好きです！同士の方に喜んでもらえてとても嬉しく思います！コメントありがとうございます！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - ウカザメさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけますよう、頑張ります！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - dolphin0891さん» とても嬉しいコメントです！少しずつですが更新できますようがんばります！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます！うれしいです！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リオハ | 作成日時：2021年10月13日 13時
