20 ページ22
ある日、母が自分の拷問を担当の時
キルアにとって興味深いことを耳にした
母は昔から自分に固執していて、かつ突然躍起になり拷問中は何かに追われているようにぶつくさと独り言を呟き続ける
「もっと、ぁあダメなのよ…だめっキルはAちゃんみたいに遠くに行ったらダメなのよ…！」
-----
『母さん失言なんだけど、』
「なあなあどこ行ってたの？？」
まあ、母さんの失言のせいだし
俺が話してキルアが仮に感化されたとしても、俺のせいじゃねえし
とAはひとりでに解決して満足そうに目元を細める
『俺さあ、好奇心旺盛だったんだよね』
それから、A兄が話してくれたことが信じられなかった
兄はこの家から、飛び出して5年も帰ってこなかったのだと
兄の話はとびきりにワクワクした、まるで御伽噺のようで…
この敷地内とは違い話の中には"生"を山程に感じた
兄はあのハンター試験を自分と同じ年齢に合格し
幻獣、財宝、怪物、賞金首、と数多の活動をこなしてきたと言う
見たことも聞いたこともない幻獣を見つけ、繁殖に成功したり
3000年前の遺跡を発掘して保護したり
殺しを生業としている筈の兄はその話の中にはいなかった
彼は家族以外の人と生きていた
否、人を"生かしていた"
殺せるか殺さないかで人を判別するゾルディック家の次兄が5年間たったの一度も人を殺さないでいたなど、
誰が信じるのだろうか
「…すげ」
『嘘みたいなホントの話』
絶対イルには言うなよ？あいつすげー怒るから、と
兄はヘラヘラと笑っていた
「A兄、聞いてもいい？」
『お？』
「なんで戻ってきたの？」
1番の気がかりはそこだった
キルアはこの家に飽き飽きしている自分と兄を重ねていた
前例を探していた、この家を飛び出す勇気が無いから
だけど目の前の兄は、齢10にして飛び出し5年もの間外の世界を堪能したのだ
眩いくらい輝かしい世界を、それなのに何故兄はまた夜の世界に戻ってきたのかーー
キルアは期待してた、兄がゾルディックの人間の誰かに無理矢理連れ帰されのではないかと
『満足したからかなあ』
少しばかり落胆した
兄は自分の意思で、またここに戻ってきたのかと
それと同時に希望も見えた
連れ戻されたわけでないのから、逃げ切れる算段があると言うこと
『俺が言えるのはここまで』
キルアの何かを企む表情を見て
口元をばつ印で覆った
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 497人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yk6772(プロフ) - mikittyさん» 2回もコメントを本当にありがとうございます！とっても嬉しいです！彼はもう独占欲で生きてて欲しいという願いで書いています（笑） (2021年11月4日 17時) (
レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - リトさん» 私もイルミが大好きです！同士の方に喜んでもらえてとても嬉しく思います！コメントありがとうございます！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - ウカザメさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけますよう、頑張ります！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - dolphin0891さん» とても嬉しいコメントです！少しずつですが更新できますようがんばります！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - mikittyさん» ありがとうございます！うれしいです！ (2021年11月4日 17時) (レス) id: 1a858c0daf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リオハ | 作成日時：2021年10月13日 13時
