ゾルディック家の次男坊【HUNTER × HUNTER】

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『だあ。はらへった』





「ほーんとやり甲斐ない」






2ヶ月続けた拷問の末、Aは全く壊れなかった
俺が折れてAの勝ち。ずるいよね




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『んじゃ、今日からA＝ゾルディック本格始動』





「あ、まだ1人で仕事なんてさせないからね、俺と同行」




『はーい』







前科持ちだからと、決して自由は無かった
仕事も勿論だけど合間に弟のキルアの指導に力を入れる



だって気づいてしまったから




親父が、母さんが、イルミが




キルアに対しての異常な期待と執着を持っていることに
多分、てか確実なんだけどさ。





昔、両親がイルミよりも俺に力の教育に力を入れようとしていたのは
幼いながらも気がついていた

俺は人より少しだけ目が良かったし
イルミよりすばしっこったし


まあでも情緒が我儘すぎて結局イルミが一緒じゃないと俺はなんの機能もしなかったんだけど





それと特に、俺は親父似だったから
それが1番の理由なんだろうなあ
結局天下のゾルディック家だろうと
血を気にするようなみみっちぃ一家なのよ




だから、俺がいなくなってから母さんは躍起になって
3人も子供を産んだんだよね




すぐに生まれたキルアが奇跡的にも親父に似ていて
でもそれでも俺みたいにまたいなくなったら困るから
念には念を込めてあと2人を産んだって感じ






まあ俺の勝手な考察もあるんだけど

1番継承に近かった俺がいなくなって
そしたら俺によく似た子供が産まれて




　
　



『キル、今日は俺』





「やったあAにぃだ！」








キルアに向けられた歪んだ愛情は少なくとも自分のせいなんだろって、責任感じちゃってんだ俺






我家の四男は見た目だけじゃくて
中身まで俺に似てんだからさ
少しでもその歪んだ愛情から背けさせてやりたいのよ、お兄ちゃんは
やっぱ似てたら贔屓しちゃうよね、ごめ






だから俺はキルの特訓をめいっぱい甘やかす
あ、勿論やることはちゃんとやるよ
上手にできたらこれでもかってくらい褒めるの





『うん、キル今日はとっても頑張りました！俺が一個なんでもいうこと聞いたげる』




「じゃーいっしゃ風呂はいろ！」


　




はい、今日も弟のキルアはくそかわいい
一緒に湯船入って、遊んで、髪の毛乾かしてやればキルアは膝の上ですぐに寝息を立てた






「ねぇ、キルに構いすぎ」




『ん？そう？』






イルミがジロジロと見てきたけど
キルアのふわふわの髪を撫でた





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