ゾルディック家の次男坊【HUNTER × HUNTER】

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何度も言うが俺とAは母さんのお腹の中からずっと一緒
俺はずっとAを抱き締めていたんだよ
幼い頃だってずっとAの手を引いていた
俺から離れたことなんて一度もないと言うのに




目の前の片割れは潮らしい表情で俺を見つめる
親父が言ったことを間に受けて
俺と勝手に離れることを想像して怖くなったって馬鹿みたい







「ほんっとAってアホ」




『うるさいな』





でもま、俺と離れたくないための行動だって聞いて
Aも同じ気持ちならよかったよ
俺のこと信じてなかったのは心外だけど、お仕置きしてやろ







「じゃあおいで、ほら。ぎゅー」





『なあ俺達もう15だぜ？』





「だから何？」






首に当てていた針を少し肌に食い込ますとAはわかりやすく、はぁ。って溜息を吐いた

腕を広げて俺に近づくと共に、針はAの肌を貫通する








『仲直り？』





「うん、まだ許さないけど」




『ごめんって』





久しぶりの片割れはあの時なんかより大きく成長していて
匂いは懐かしくもあり、どこか知らない匂いはもした
それに心底腹が立った。俺の知らない匂い撒き散らかさないでよね







『イルほせぇ』





「人のこと言えてないよ」




抱き締め合うのは俺達双子の中で色んな意味がある
今みたいな仲直り、仕事がうまくいった時、不安になった時(特にAが)、特に意味ない時





目の前で首筋から流れ続ける血液を、舌で舐め取った
へえ、Aってこんな味したんだ







『お、お前まじそういう悪戯やめろよ…！』






俺が舐めたら、びくって身体を揺らしたんだよこいつ
可愛いとこあるなあ相変わらず







「あ、懲罰は俺がしてあげるね」





『おー』






間抜けな声を出すA、きっと意味なんて分かってないだろうな
お前が俺を求め尽くすまでお仕置きだね






『殺す気のない殺意やめろ』




「ん？ごめん無意識だった」


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