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ソーの言葉でこれ以上話を聞けなくなり寝室に逃げ込んだ彼の言葉は耳から離れず延々と繰り返されドクドクと心臓の拍動が早くなっていく
『複雑すぎる……』
最後に放たれたソーの言葉を思い出し、壁に預けていた背中はズルズルと力を失っていった
"「スコルはお前の母親だ」"
先代の王によって力の使い方を奪われた狼はアスガルドの国を何千年もの前に追放されたが
太陽神が人間との間に子を儲けたことを知るとその子孫にあたるものを探し続けたそうだ
太陽神の力を持つ者 私の父に近づきスコルは父との間に子を孕み、そして両者の力を受け継ぐ私が生まれた
そして
"「スコルの力をより強大にすべく貴様をヒドラに明け渡した、という所だな」"
吐き気がした
父から力を奪えないと知り、力を継ぐものを自らの手で創りあげられ利用する為に育てられたなんて。今までの記憶は、経験は何だったのだろうか
『利用するため……か』
母さんは希望だった
暗殺者のような格好をして心を失ったような瞳をしていたけど生きていたから彼女をひたすらに追ったのに
目の前でピアースに殺されたのは？あれも私の力を増幅させる為の作戦？
ああ、まずいなこれは。
"「負の力は感情に比例する、とにかく今は何も考えるな」"
ロキもソーも人が悪すぎる。こんな事を知って何も考えずにいられるものかもう
��「愛してるわA」"
私を？それとも能力を？
込み上がる疑心と憎悪にズブズブと身体ごと飲み込まれていくのがわかる。
ああ、もう
どうでもいい
身体の奥底が大きくﾄﾞｸﾝと拍動し力の根源であるZEROの光が赤黒く染まっていた
『……母さん？』
「ふふっ驚いた？まさか自分の母親が、なんて」
目の前にはよく知る母さんが、あの日目の前で殺されてしまったはずの彼女が柔らかく笑っていた
「利用する形になってしまったけど、貴女の為なのよA。それとも私が信じられない？」
なんの感情なのかとめどなく溢れる涙を拭われて耳元で「愛している」と囁かれた
『私も愛してるよ、』
さようなら、愛おしかった日々
母さんに体を預ければヒドラの施設にいた頃の記憶が蘇る
ドクンドクンという音にただ身を任せる
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ホーク - 更新楽しみに待ってます！とっても面白いです！ (2020年10月25日 19時) (
レス) id: 914afb4dd5 (このIDを非表示/違反報告)
M-tAnt(プロフ) - 初めまして、今日初めてこの作品に出会いました。読み進めていくうちにどんどん引き込まれます…MCU大ファンの私にとって願ってもみない素晴らしい作品です！ロキが大好きな私にとって、主人公との絡みが私得すぎてもうなんと言っていいか…本当に有難うございます！！ (2020年9月15日 18時) (レス) id: 916efa1534 (このIDを非表示/違反報告)
はな - 更新楽しみにしてます！ (2020年9月10日 22時) (レス) id: 0a0d47c786 (このIDを非表示/違反報告)
no non(プロフ) - 更新待ってましたぁぁぁ！結末が一体どうなるのかめちゃくちゃ気になります！更新応援してます！ (2020年8月27日 19時) (レス) id: de80b1f653 (このIDを非表示/違反報告)
Ruby(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2020年8月18日 22時) (レス) id: ccc02d9cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオハ | 作成日時：2020年4月1日 16時
