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寝起きにバッキーの洗脳が戻ってしまうことが数日続いた。彼はその度に深くため息を着いて私と距離を置くようになり、しまいには縛り付けてくれ。とまで言ってきた
『そんな趣味ないもの』
私は別に構わないけど、間一髪命までは奪われていないわけだし。でも彼の顔が日に日に辛そうになっていくのは耐えられない、なにか策を講じないと
ようやく日常的に会話をしてくれるようになった彼だったが、近づくな。と言い放ち関与させてくれなくなった。
そんな彼の部屋に"お道具箱"を持って突撃したら彼は些か驚いて目を見開いていた
『ジャジャーン』
効果音とは比例しないトーンでお道具箱を見せつけたが彼は目線だけを動かしてそれから私の顔に移す
『仲直りしよう』
ミニチェアをバッキーの向かいに置いて座りお道具箱を見せびらかすように広げ工具を手に取る
「そもそも喧嘩してない」
『そうだっけ？』
悪戯を含んで口角を上げると彼は目線を自分の左腕に落とした
『調子悪そうだったから』
チタニウムでできたそれに手をかけ始める。実は前から神経移植について興味があった。70年前からの技術だとして、これがヒドラの技術か……
「変な感じだ」
ポツリと呟くバッキーに思わず首を傾げる
目線を上げれば思った以上に近いところに彼の顔があってすぐに顔を下げた
「"これ"をそんなに優しく扱われたことがない」
私達はヒドラに人間として扱われなかった。ただの道具、戦いの兵器、感情を持たないもの
どうしたらいいかわからない。とバッキーは呟いた
ウィンターソルジャーとして50年近く生きてきたものは彼の記憶に深くこびり付いている。それを剥がし70年前の彼に戻すことははたまた正解なのだろうか
「俺は忘れてはいけないと思っている、自分が犯した罪を」
『そんなの貴方のせいじゃない、それに私も同じだよ』
私達は"君のせいじゃない"と言い合い傷を舐め合っているだけ
「ッいてｯｯ」
『あ、ごめん』
「使い物にならなくなるのは御免だ」
夢の中の世界がチラチラと頭の中をよぎる
ああ、胸が苦しい。ごめんなさい、ごめんなさい
謝って許して貰えることじゃないから貴方に直接謝る事ができないの
だけどね、クリント、会いたいよ
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ホーク - 更新楽しみに待ってます！とっても面白いです！ (2020年10月25日 19時) (
レス) id: 914afb4dd5 (このIDを非表示/違反報告)
M-tAnt(プロフ) - 初めまして、今日初めてこの作品に出会いました。読み進めていくうちにどんどん引き込まれます…MCU大ファンの私にとって願ってもみない素晴らしい作品です！ロキが大好きな私にとって、主人公との絡みが私得すぎてもうなんと言っていいか…本当に有難うございます！！ (2020年9月15日 18時) (レス) id: 916efa1534 (このIDを非表示/違反報告)
はな - 更新楽しみにしてます！ (2020年9月10日 22時) (レス) id: 0a0d47c786 (このIDを非表示/違反報告)
no non(プロフ) - 更新待ってましたぁぁぁ！結末が一体どうなるのかめちゃくちゃ気になります！更新応援してます！ (2020年8月27日 19時) (レス) id: de80b1f653 (このIDを非表示/違反報告)
Ruby(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2020年8月18日 22時) (レス) id: ccc02d9cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオハ | 作成日時：2020年4月1日 16時
