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「着いたぞ、ここの202だ」
クリントに言われて窓から外を見ればシンプルで至って普通のアパートメント
こんな所にあのブラック・ウィドウが住んでるなんて世間の人達が聞いたらどんな反応をするのだろうか
クリントに続いて車を下り、トランクから彼は私の荷物を出し渡してくれた
「さすがにこの時間に女の部屋に訪れるほど俺は落ちぶれてねえからここまでな、また明日朝迎えに来るから」
『ナターシャのことちゃんと女の子って認識してるのね、えらいえらい』
クリントの眉間にシワが寄るのに気づいたが彼から荷物を受け取るだけにした
『ありがとうクリント、とても助かったよ』
「ああ、先に中入れ。また明日な」
『うん、気をつけて帰ってね。おやすみなさい』
彼に挨拶を終えて私は方向を背後に転換しナターシャが住んでると言われてるアパートメントを目指す
彼女はもう寝てるだろうか、鍵空いてるって言ってだけどほんとにいいのかな
「A」
『……！？』
突然腕を掴まれた、すぐに振り返ればその正体はクリントで一気に体の力が抜けた
『わ、びっくりした…完全に自分の世界入ってたや』
忘れ物だろうか、と思ったがクリントの言葉を待っても彼は何も言ってくれなかった
『クリント、どうしたの？』
中途半端に横を向いていた体を直して彼と向き合う
私が動くとクリントは何も言わないまま自身の手を私の左手首から掌へと移動させ、私が着けていた手袋が彼によって外されてしまった
その行為に心拍数が一気に上がるのがわかった
冬の訪れを感じさせるよう私の手に触れたクリントの手は冷たかった
そんなことを考えてるうちに彼は私の指に彼自身の指を絡めてきた
心臓の音が酷くうるさいし、身体中の熱が顔に集中してきてるのもすぐにわかった
「A」
彼に名前を呼ばれ顔を上げると同時に、反対の手で頬を包まれる
顔が熱いから余計に彼の手が冷たく感じる
彼からもう目を逸らせなくて、私の思考ももう巡ることをやめようとしてる
「……クマ酷いぞ、早く寝ろよ」
『え？ぁ、うん。ありがと』
そう言ってパッとクリントは手を離した
頭を整理するのに2秒くらい停止したが、もうよく分からないからとりあえず部屋に入ることにしよう
『おやすみなさいクリント』
言い逃げるように足早にナターシャの部屋へと走った
「何焦ってんだ俺」
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ゆか(プロフ) - 凄い面白い！！！ (2020年1月20日 15時) (
レス) id: 9f082aa266 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - noraさん» 初めまして！そう言っていただけると嬉しいです！頑張らせて頂きますので今後もよろしくお願いします(^^) (2019年10月14日 10時) (レス) id: ca88f6d81f (このIDを非表示/違反報告)
nora(プロフ) - 初めまして！お話とても読みやすくとっても面白いです！更新楽しみにしてます^ ^ (2019年10月13日 0時) (レス) id: ae872c7f23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオハ | 作成日時：2019年9月28日 20時
