38 ページ40
「ほら、これ着ろ」
しばらくしてクリントはマフラー、手袋、かなり厚手のコートにブーツを持ってきて机の上に乱暴に置いた
『……いいの？』
「そんな格好で外出られて、風邪なんてひかれても困るからな。あ、でもガキは風邪ひかねえか」
『ガキじゃないからちゃんと風邪はひくよ』
「うるせ」
私がむっとすれば彼はマフラーで私をぐるぐる巻にしてきた
「ブーツ以外は俺のだけど我慢しろよ」
『なるほど、だからクリントの匂いがするのね』
身も心もクリントの暖かさに包まれてとっても幸せ
『ありがとうクリント』
「早く行くぞ」
私が笑えばクリントも笑ってくれて、彼の背中を追いかけた
クリントを追いかけてあまり人気のない公園まできた、こんな雪の日はみんな外に出ないのだろう
辺り一面は真っ白で、降り注ぐ雪がすごく綺麗
『よーしクリントを雪まみれにしてやろう』
「聞き捨てならねえな、ガキのくせに」
クリントに雪を投げまくってやったが、見事に返された。しかも百発百中で。
雪まみれになったのは私の方だった
『いじわる』
「ガキじゃねえんだろ？だったら俺は手加減しねえ」
『ほんといじわる』
クリントがニヤニヤ笑いながら自分の手袋を外して、雪まみれにされた私の冷たい顔を包んでくれた
『あったか〜』
「鼻垂らすなよ」
『それはクリント』
そう言った瞬間目の前が真っ白になって顔面に冷たさを感じた
『ほんといじわる』
「うるせ」
__________
side.Clint
「ねぇ、誰か空いてるエージェントはいない？Aが雪で遊びたいって大興奮なのよ」
トレーニング中左耳の無線から聞こえた声の主は普段Aを管理している看護師からのものだった
雪ではしゃいでるって……
窓の外を見ればたしかに今年では初めての雪が空から降り注いでいた
ガキだな
「こちらバートン、暇じゃねえが俺が行こう。」
「あらバートン。暇じゃないのなら私が行くからいいわよ？雪は嫌いじゃないからね」
ナターシャの声が嫌味ったらしく聞こえてきたが俺はスルーして無線を耳から離した
コールソンと長官にAの外出の手続きを済ませAの部屋へと向かったら
思った以上に目を輝かせていたAの姿があった
雪なんかではしゃぐAをみれて、冬も案外悪くないかもな
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アリー - 凄く面白いです！大変だとは思いますが更新頑張って下さい！楽しみにしています (2019年9月26日 16時) (
レス) id: 4a49b07a13 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - 刹那さん» はじめまして！とっても嬉しいコメントありがとうございます！ぜひ最後までお付き合いくださいませ！！ (2019年9月23日 8時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 初めまして！ホークアイ落ちの小説待ってました！！ありがとうございます！すごく面白くて、これからどうなっていくんだろうってわくわくします！更新頑張ってください！ (2019年9月19日 23時) (レス) id: f050d91d12 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - かなとさん» かなと様、ご指摘ありがとうございます！よく見ないでおりました、大変ありがとうございます。 (2019年9月19日 20時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月19日 19時) (レス) id: 1346ef8349 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リオハ | 作成日時：2019年9月19日 18時
