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「また眠れないのか?」




フィルの話を何度も何度も考えて、気づいたらクリントがいた



『あれ、クリント?あれ、もう夜?』


「重症だな」



そう言ってクリントは持っていた紙袋を私に投げた




「任務帰りで腹減ってんだ、一緒に食うか?」


『うん、クリントが置いといてくれたドーナツもあるよ』




「最高」そう言ってクリントは私の横に座った



『わ、ハンバーガーだ』


「そっちは俺の、Aはチーズバーガーな」



夜中に食べるハンバーガーは絶品
いけないことってわかってるから余計に。





「で、今日はどうしたんだ」






私はフィルの話を彼に話した、途中言葉をつまらせながら。



「……なんだよ、それ。随分勝手だなお偉いさん共は」



クリントは食べる手を止めた、声のトーンが怒っている



『でも仕方ないことだよね』


「まさかお前納得してんのか?」



クリントがムッとした、なんて言ったらいいかわからなくて、彼の方を見れない
自然と視線が下に向いしまう





「おい」




クリントがバーガーを持ってない方の手で私の頬を挟み目線を合わせさせる



「A、お前…」




クリントの瞳がすごく綺麗、吸い込まれそうなのに
私の視界は次第にぼんやりとして彼の瞳が見えずらくなっていた




「泣くなよ、ガキ……」




納得なんてしてないよ、できないよ。もう1人はやだよ、知らないところでまた誰かを失ってしまうのかも。


『1人はやだよ……』



溢れるように涙がどんどんでてきて
久しぶりにわんわんと泣いてしまった









しばらくしてようやく涙が止まったのをみて、クリントが水を差し出す



「泣き方がまだまだお子様だな」


『………うるさい』



沢山泣いたから体から水分なんてほとんど無くなってしまったんじゃないかってくらい。喉を通る水が冷たくてより美味しく感じた



「落ち着いたか?」


『うん、ありがとう』


「ガキなんだから変に大人ぶるなよ、ガキなんだから」


『2回も言わなくていいよ』



まだ少し残っていたチーズバーガーを口の中に押し込む
クリントも少し笑ってハンバーガーを平らげていた









「安心しろ、1人にしねえから」


ハンバーガーを飲み込んで彼は落ち着いて力強いトーンで話し始めた



「俺はお前を見放したりはしねえって、約束する」
彼はゆっくり瞬きをして私を見つめる

ガキ1人にできるかよ。って付け足して。



『余計なお世話』



「よく言うぜ」

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アリー - 凄く面白いです!大変だとは思いますが更新頑張って下さい!楽しみにしています (2019年9月26日 16時) (レス) id: 4a49b07a13 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - 刹那さん» はじめまして!とっても嬉しいコメントありがとうございます!ぜひ最後までお付き合いくださいませ!! (2019年9月23日 8時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 初めまして!ホークアイ落ちの小説待ってました!!ありがとうございます!すごく面白くて、これからどうなっていくんだろうってわくわくします!更新頑張ってください! (2019年9月19日 23時) (レス) id: f050d91d12 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - かなとさん» かなと様、ご指摘ありがとうございます!よく見ないでおりました、大変ありがとうございます。 (2019年9月19日 20時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月19日 19時) (レス) id: 1346ef8349 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リオハ | 作成日時:2019年9月19日 18時

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