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ナターシャとのリハビリを終え部屋に戻るとフィルがいた
「おかえりA」
『フィル!ごめんね待たせちゃった?』
「いや、いいんだ。」
フィルはそれだけ言って立ち上がった椅子にまた腰を落とす
視線も下を向いている
『どうしたの?なんか気まずそうだけど』
「Aに話があって…その。君はあまりいい思いをしないかもしれないんだが
君をS.H.I.E.L.D.が管理する施設に送るっていう話が出ているんだ」
『施設?』
フィルは私と目を合わせてくれない
「Aは特殊な能力を持っているだろ?だからS.H.I.E.L.D.が管理する必要がある、しかしまだ未成年だからS.H.I.E.L.D.のエージェントとして動くには無理がある。
そこでS.H.I.E.L.D.が管理している施設にいき大人になるまでそこで過ごしてもらう。っていう話なんだ。ほんとに…勝手すぎるよな上は……」
フィルの声はすごく悲しそうだった、彼はこの提案に納得していないんだろう。だけどそれ以外の最善の策が見つからないなにが私のためなのかもわからない。フィル自身も困っているんだ
「もちろん今すぐではない、体も心も回復してからの話だ。それまではどれだけ時間がかかってもここにいてもらって構わないんだが、ドクターの話によると1年程で君の体は回復するとの事だった」
『そっかあ……』
ここを離れる、か
『仕方ないよね』
「A?」
『もちろん寂しいけど、でも仕方ないよ。命助けて貰ってその先のことまで提供してもらえるなんてむしろありがたいことだよ』
「そういう考え方もあるが、でも君は監視されていくということなんだよ?」
『それでもいいよ、だって二度と会えないわけじゃないでしょ?
それに私がこの能力を自分のものにできたら、それ以上のことはないでしょ?』
強くなれば、また帰って来れるでしょう?
誰かと離れることは慣れてる。
私は精一杯笑ったつもりだけど、フィルの眉毛はどんどん下がってしまっていた
「A、すまない。」
あぁ、フィルそんな顔しないで。
『フィルにそんな顔されるほうが辛いよ、』
「君は歳の割に大人すぎだ。もっと素直になってくれていいんだよ」
『こればっかりはどうしようもないことでしょ?』
私の言葉にフィルは何も返さなかった。返せなかったのかも。
フィルの端末が鳴った、長官からのお呼び出しのようだ
「本当にすまない」
そういって彼は部屋をあとにした
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アリー - 凄く面白いです!大変だとは思いますが更新頑張って下さい!楽しみにしています (2019年9月26日 16時) (レス) id: 4a49b07a13 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - 刹那さん» はじめまして!とっても嬉しいコメントありがとうございます!ぜひ最後までお付き合いくださいませ!! (2019年9月23日 8時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 初めまして!ホークアイ落ちの小説待ってました!!ありがとうございます!すごく面白くて、これからどうなっていくんだろうってわくわくします!更新頑張ってください! (2019年9月19日 23時) (レス) id: f050d91d12 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - かなとさん» かなと様、ご指摘ありがとうございます!よく見ないでおりました、大変ありがとうございます。 (2019年9月19日 20時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月19日 19時) (レス) id: 1346ef8349 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リオハ | 作成日時:2019年9月19日 18時