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side.You



フィルと名乗った男が部屋を出てからどれくらい時間が経っただろう、案外そんなに経ってないかも



涙はすっかり収まって私の心は落ち着いた




フィルの真っ直ぐな瞳は父さんに似ていた
父さんは仕事が忙しくって私は恐らく数えられるくらいしかあったことないけれど、でも父さんが大好きだった。何より父さんがいる時、母さんはすごく幸せそうだった



私が連れ去られてすぐに、父さんを殺したと、奴らは私に言ったのを鮮明に覚えてる









……あぁ、だめだ。また涙が出そう





会いたい、……




あそこにいる時は心が空っぽで、ずっと忘れていた、大好きだった家族
思い出せたのは、私の心に感情が戻って来ているからなのか




必死にこらえても涙はどんどん溢れてきて止まらない






コンコンコン_______



『 ッ!?』





扉を叩く音が突然聞こえた
ノックなんてされるのひさしぶり……なんて考ええてたら




「突然すまない、俺はその、君をあの施設から運び出した」




『……ホーク?』




声のトーンですぐ分かった、私をここに連れてきた彼



「そう!ホークだ、もし君が大丈夫なら中に入ってもいいか?少し話がしたいんだ」




きっと私を怖がらせないように言葉を選んでくれている。
今の今まで泣いていたし、迷った。でも彼は怖くなかった。あそこにいる時彼を何度も何度も夢で見たから。





『はい、大丈夫です。中に入ってください。』




私がそう言ってから3秒ほど空いて扉が開いた




初めてあった時とおなじ。
私がベットにいて、彼が扉から入ってくる。





「よお、体調は大丈夫か?」



『はい、まだ少し……ぼーっとします』


「……だよな。」



眉毛を下げて息を吐いた
近くには来ない、怖がらせないようにしてくれているのかな





「まだ動揺しているところ悪い、でも1個だけ聞きたいことがあって……
答えられなかったら答えなくてもいいんだが、初めてあった時、俺に、夢であった。って言ったよな。それがどうしても気になって」




1つ1つ言葉を選んでたどたどしく単語を繋げる彼




『あそこにいる時、何回もあなたのことを夢で見たんです。私をあの場所から連れ出してくれた
何回もずっとあなたのことを夢で見ていたの。』




『私、予知できる力があるみたいなんです…』




「予知……?」



まだ出会って数回目の相手に自分の能力を話してしまうなんて、さっきまで利用されるかもしれないなんて怯えていたのに

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アリー - 凄く面白いです!大変だとは思いますが更新頑張って下さい!楽しみにしています (2019年9月26日 16時) (レス) id: 4a49b07a13 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - 刹那さん» はじめまして!とっても嬉しいコメントありがとうございます!ぜひ最後までお付き合いくださいませ!! (2019年9月23日 8時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 初めまして!ホークアイ落ちの小説待ってました!!ありがとうございます!すごく面白くて、これからどうなっていくんだろうってわくわくします!更新頑張ってください! (2019年9月19日 23時) (レス) id: f050d91d12 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - かなとさん» かなと様、ご指摘ありがとうございます!よく見ないでおりました、大変ありがとうございます。 (2019年9月19日 20時) (レス) id: fe681de757 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月19日 19時) (レス) id: 1346ef8349 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リオハ | 作成日時:2019年9月19日 18時

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