55話 ページ46
〈Aside〉
「イルマくんはこちらにいるんですか!?」「インタビューさせてください!!」「せめて写真だけでも!!」「他の生徒さんもいらっしゃるのでは!?」
朝っぱらからホテル入口前には沢山のマスコミが押し寄せている。
何故こんなことになったかというと昨夜、サリバンさんとロノウェ先輩のお父さんが大々的に入間くん達を【ウォルターパークを救った英雄】と会見を行ったからだ。
「僕らは裏口から帰るけど入間くんたちどうするの?」
「この分だとご自宅の周りも取材陣でいっぱいかと…」
「どこか隠れられる場所があれば…」
「じゃあうちくる!?」
「「うち??」」
あの調子だと入間くんはクララちゃんの家にお泊りかな。これで一安心だね…
「Aさんは、どう致しますか?」
『え?なにをです?』
「入間様までとは言いませんがAさんも帰ったら取材されると思いますよ」
『……そっか!私入間くんと同じ家だ!!』
「全く…」
『呆れないでくださいよオペラさん…』
完全に忘れてたわ。えー…どうしよう……あ
『リードくーん!!』
「うげっ」
『うげって酷いなー…まぁそれよりもリードくんの家泊ーめて』
「…そんな急にはムリ!他をあたってください!」
『リードくん、君の私情は関係ないんだよ…覚えてない?何でも1つ言うこと聞く券』
「あっ…」
『まだ期限もあるし〜何でもってことは…ねぇ?』
「……はぁ…わかったよ…ただし!家着いてから絶対何も文句言わないでね!!」
『はーい、ありがとね!』
ということで私、A・Aの初めてのお泊りが決定した。
―――
『リードくんの家団地だったんだね〜』
「文句?」
『違いますけど』
終末日期間なこともあって小さい子達が団地備え付けの公園で遊んでいたり、色々な話し声が聞こえてくる。
こういうザ・日常みたいな雰囲気好きなんだよな〜
「良い?僕の部屋が一番奥にあるんだけどそこに着くまで静かにしててね」
リードくんの表情…何かに怯えている…?いや恐れて、出来るだけ出くわしたくないといったところか…?
「じゃあ…玄関開けるよ…」
『うん…』
気迫に圧されて私も身構える。
玄関を開けて中に入る。すると廊下に人影が…!
「あリードおかえり」
「○%々*%〜〜!!!!!」
金髪にツノが電波のあれみたいでツリ目気味…リードくんにそっくりな女性が廊下にいた
「姉ちゃんなんで…」
あっお姉さんか、どうりでそっくり
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作者名:朱莉 | 作成日時:2022年5月8日 9時