Hug me, kiss me! -2- (ページ35)

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部屋に入って電話に出る。

相手はお待ちかね、
私の、大親友。

HK『……あ、やっと出た』

そう言うヒョギの声は、
少し疲れてるみたいだった。

HK『大丈夫？ケガしてない？』

「うん、してないよ。ごめんね、心配かけて」

HK『なんで謝んの。……今、どこ？』

「BTOBの宿舎」

私が答えると、ヒョギは不思議そうになんで？と言ってから、何か思い付いたのか、なんでもない、と取り消す。

……あれ。
ヒョギがソンジェになんか言ったから迎えに来たと思ったら、そうじゃないみたい。

HK『一人じゃないなら、良かった。ごめん、一緒にいれなくて』

「うん、早く帰ってきて」

HK『はいはい(笑)ハギョニヒョンも心配してたよ。早くカトク返してあげて』

「んー、気が向いたら」

HK『もー。まあ、いいや。(←)
俺らが韓国戻ったら、またこっちおいで。あんまり溜め込むなよ？』

「……うん、ありがとう。ヒョギ、大好き。愛してる。I love you」

HK『分かったから(笑)じゃ、切るよ。おやすみ』

そう言って、電話は切れた。

と、同時に、
私がいる部屋の扉が開く。

入ってきたのは、
私の天敵かつ、今日だけ私の子守役、ユクソンジェ。

私の方をちらりとも見ずに入ってきて、
無言で私が寄りかかっていたベッドに寝そべる。

と、
また鳴り出す、私の携帯。

今日は忙しいな～……。

「はい」

『……やっと繋がった』

電話口から聞こえる、低い声。
うわ、しまった。
相手見てから出ればよかった……。

『大丈夫か？』

「はい、大丈夫です。今じゃすっかり元気モリモリMAXです心配かけてすいませんそれでは」

『待て切ろうとするな』

バレたか。

はあ、と小さくため息をつく私に、
お前誰と電話してんの？と不思議そうな顔をするソンジェ。

「私の天敵その②」

KI『聞こえてるけど』

げ、聞かれた。

「何も言ってません空耳です」

KI『はぁ……全く。でも良かった、元気そうで』

そう言って少し声色を明るくするキムジョンイン。
……本当に心配してくれてた、みたい。

「……わざわざ連絡してくれて、ありがとうございます。あと、カイさんのこと天敵だとか思ってませんので」

KI『あははっ。はいはい、分かったよ。また連絡するから、ちゃんと返せよ。じゃあな』

プツ、と切れた電話。
……今日は、天敵に救われてる、のかも。

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