Hug me, kiss me! -2- (ページ31)

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81 i worry about her ③ ページ31

ーSide of B.A.P ZELO

YJ「………は？」

午後6時。
コンサートに向けての打ち合わせを終えて、
ラジオ局に移動している途中。

携帯に目を落としていたヨンジェヒョンが、突然声を発した。

DH「どうしたのヨンジェ」

デヒョニヒョンの呼びかけにも答えず、爪を噛みながら、しかめっ面で画面を見つめるヨンジェヒョン。

……？
どうしたのかな。

DH「ヨンジェってば、どうしたの？？」

YJ「……Aが……」

………え？
A、ヌナ？

二度目のデヒョニヒョンの呼びかけに、
ヨンジェヒョンは小さく、でも確かに、そう言った。

HC「え、何？ハヌルちゃんがどうしたの？」

前の席のヒムチャニヒョンとヨングキヒョンも、
その声に反応して振り返る。

YJ「サイン会で、事件に巻き込まれた、らしい……」

…………事件？

その後もヒョンたちはヨンジェヒョンに色々事情を聞いていたけど、
僕には、それ以降の言葉は聞こえてこなかった。

電話をかけようと思ったけど、
さすがに移動中の車内では出来ない。

でも、何かしないと落ち着かなくて、
急いでヌナにカトクを送った。

ZL: ヌナ、大丈夫？

ーーー頭の中で再生されるのは、
この前まで毎日会っていた、ヌナの映像。

マークヒョンと離れた瞬間、
ずるずると座り込んだこと。

潤んだ瞳で、大丈夫だって笑った姿。

大声で批判を受けながら、
それを真正面から受け止めて、微笑んで、

ステージを降りても、
苦しそうに笑う姿。

……何も、出来なかった。

その笑顔に、息が詰まって、
声をかけることすら、出来なかった。

その時に、
思ったんだ。

きっとヌナは、
何か大きなものを、
ひとりで抱え込んでるんだって。

誰にも見せないように、
自分の中に、閉じ込めながら。

……だから、
すごく、心配なんだ。

いつか、壊れちゃうんじゃないかって。

ねえヌナ、
たまには、誰かに頼ってよ。

今、何してる？

また、
ひとりで一生懸命笑おうとしてる？

僕は、
ヌナが頼れる相手には、なれないのかな。

ー