Hug me, kiss me! -2- (ページ29)

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79 i worry about her ページ29

ーSide of VIXX N

N「…………え？」

その言葉を見た瞬間、
一瞬、思考回路が止まった。

ーーー今日は、日本でのコンサート初日。
これから日本でのツアーが始まって、しばらく日本に滞在する。

俺がその事態を知ったのは、
コンサートのリハーサルが終わった直後、

何気なくアップしたTwitterのリプを読んでいた時だった。

ーーーーー
@ CHA_NNNNN オッパ、
ハヌルのサイン会で何かあったみたいだよ
ーーーーー

ーーーーー
@ CHA_NNNNN
ハヌル、サイン会で何かかけられたって。
ーーーーー

ーーーーー
@ CHA_NNNNN
今ハヌル精密検査してるらしい。
オッパ～、おっとけ～ㅠㅠ
ーーーーー

A？

何かかけられた？

精密検査……？

すぐに心配になって、ネットで検索をかける。
すると、すぐに出てくる、ハヌルのニュース。

は…………？

N「A………」

すぐに、電話をかけてみる。
でも、当たり前だけど、繋がらない。

まだ病院？
それとも手元に携帯ないだけ？

……どっちにしろ、不安が募る。

「………ヒョン、ハギョニヒョン！」

その呼びかけで、はっと我に返る。
声のする方に顔を向けると、
きょとんとした顔をした、ヒョギが立っていた。

HK「控え室戻りますよ。裏でもう一回確認だって」

何も知らないのか、淡々と話すヒョガに、
……ちょっとだけ、イラっとした。

N「……ヒョギ、これ」

そう言って俺の携帯を見せると、
ん？と不思議そうな顔で画面を覗き込む。

目が文字を追うにつれて、
その表情が、凍り付いていく。

HK「………A……」

ぼそっと呟いて、
くるりと踵を返したマンネは、スタスタと俺を置いてどこかへ消えた。

………なんで、このタイミングなの。

なんで俺らが、
ヒョギが、韓国にいない時に…。

うつむいて目を閉じると、
この間宿舎に来た時の、今にも泣き出しそうなAの笑顔が浮かぶ。

………こんな時だって、きっと、
人にうまく頼れない、Aだから。

今頃、
ひとりで、泣いてるかもしれない。

………何で俺、
こんな時に限って、守ってやれないの。

あーもう。
タイミング、悪すぎるよ。

何も出来ないことに無性にイライラして、
わしゃわしゃと頭を掻いて、その場にしゃがみ込んだ。

ー