君だけの１番〜王子様になりたくて〜

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EH『……………』

A『……………』



あんな事があった後だから

会話もなく

ただ黙々と目の前の料理を口に運ぶ



A『ねぇ……』

EH『ん？』

A『お酒…飲んでも良い？』

EH『…良いよ』

A『ごめんね…』



それは何に対しての“ごめんね”？

オレを修羅場に巻き込んだから？

全然盛り上がらないこの雰囲気に？



“酒でも飲まなきゃやってらんねぇ”


なんてよく聞くけど

Aにとってはまさに今がそうだろ？

酒の1杯や２杯…

それで気が紛れるなら…

そう思ったけどAは次から次へとグラスを空けて

このままだといつまでも飲み続けるんじゃないかって勢い



EH『そのくらいでやめとけよ』

A『……………』

EH『明日も店あるだろ？』

A『明日は…休む』



休むから良いってもんでもない…



EH『だからってそんなに…(呆)オレ、酔っ払いの面倒みるのはゴメンだよ(苦笑)』

A『酔わない…今日はいくら飲んでも酔えないの』



酔いたいのに酔えないか…

だったら酒の力を借りるより…



EH『どっか行きたいとこない？』

A『今から？』

EH『そう…せっかく車で来てるんだし、行きたいとこがあればどこへでも連れてくよ？』



いくら酔いたいからって

そんな飲み方したら酔う前に体調悪くするよ

それに今日はヘッポコだけどオレは王子様だから

お姫様が望むことは何でも叶えてやる




A『どこへでもって…』

EH『どんなに遠くても良いよ…って言いたいけどオレは明日も仕事だから、できれば朝には帰ってこれるとこにして(苦笑)』



ほら…こうゆうところがヘッポコだ(苦笑)



A『かっこわる(苦笑)こうゆう時は嘘でも“何日かかっても連れてくよ”って言ってくれないと(笑)』

EH『知ってる(笑)』



少し…Aの顔に笑顔が戻ってきた



EH『オレはヘッポコだからなるべく近場でお願いします(笑)』

A『あははっ(笑)……だったら…(///)』



Aが行きたいと言った場所に向かうため

早速、レストランの会計を済ませて車に乗り込んだ

けど…

正直、オレは気が乗らない

でも酒を飲み続けるよりは全然健康的でマシだから…



EH『…着いたよ…ここで良かった？』

A『うん…声…大きかったらごめんね(///)』



いいよ…

どんだけ大きな声出しても

聞いてるのはオレだけだから…

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