君だけの１番～Chocolate Story～ (ページ5)

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5　you ページ5

A『今日も失敗……』

何をどうしてもダメだ……

見た目も味も上達しない

ご飯はそこそこ作れるのになんでお菓子はこんなに下手くそなんだろう

いや…下手くそよりヒドイ

バレンタインは目前だけどクッキー作りは一旦お休みしよう

きっと今の私は雁字搦めの袋小路なんだ

リセットして再チャレンジすれば上手くいくかもしれない

DH『あれ？今日は甘い匂いもしないし寒くもない』

仕事から帰ってきたドンへは不思議そう

なんでそんなに不思議そうなの？

いつもの部屋に戻っただけじゃん

でもその一言に私は焦る

早く上手に作れるようにならなきゃって

自分でお休み宣言したのに、それがなんか悪い事のように思えてくる

DH『今日のご飯はなに作る？』

A『シチュー……』

DH『いいね！早く作ろう♪』

いつものように２人でキッチンに並んでご飯を作る

DH『♪～♪～♪～』

A『ゴキゲンさんだね』

DH『だって２人で作るの楽しいじゃん！』

そうだね…そりゃ私も同感だ

DH『それに２人で作ったご飯ってすっごい美味しいじゃん♪』

分かる、分かる

ちょっと失敗しても美味しく思える

ってことは……

クッキーも２人で作れば美味しく出来る？

おいおいおいおい

それじゃバレンタインにならないだろ

私はバカか……

A『ドンへはさぁ…私の料理の腕前上がったと思う？』

DH『思うよ！包丁もまともに握れなかったAが今やシチューなんか作れちゃう！』

A『そうだよね…私も上達したと思う』

DH『あ！』

A『な、なに？』

DH『いくら上達したからってオレがいる時は１人でご飯作んないでよ？』

A『なんで？』

DH『オレはAとずっとこうして２人でご飯作りたいから』

えぇ？

そうなの？

面倒くさいとか思わないのかな？

DH『２人で料理上手になろうね♪』

２人でって……

私の料理の腕がそれなりに上達した今の時点でさえ、ドンへの方が私よりもっともっと上手なのに……

ドンへと同じレベルに達する為にはやっぱりこのクッキー作りはなんとしてでも成功させなきゃ！

A『ドンへ！私、頑張るよ！！』

DH『うん！頑張ろう！！』

ご飯でもお菓子でも

何でも作れる私になってみせるから！！

　