君だけの１番～Chocolate Story～ (ページ15)

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15　you ページ15

A『あ……あ……あぁ……』

食べた……

ドンへがホラーチョコを食べてしまった……

こんなチョコを食べさせるくらいなら、手作りなんてしなきゃ良かった…

例年同様、お店で売ってる素敵なチョコを買えば良かった…(泣)

DH『おいしい………』

A『は？』

DH『美味しいよ！ちゃんとチョコだよ！』

A『お世辞はいいよ……』

DH『本当だって！
Aも食べてみろよ！売ってるのと変わんないよ！
ううん！売ってるのより美味しい！！』

んなわけなかろうが…

ドンへが私の口元にチョコをもってくるけど、なんだかイマイチ信用できなくて口を開ける事が出来ない

DH『ほら！アーンして！』

A『いや…私は…』

DH『絶対に美味しいから！』

A『私はいいって…ﾝｸﾞｯ！』

口の中に押し込まれてしまったチョコ

仕方なくかじってみた

A『？？？あれ？？』

DH『ね？』

A『本当だ…ちゃんとチョコだ…』

口に広がるのは紛れもなくチョコの味

だけど、すごい！！と感動したのは一瞬で…

冷静に考えてみれば、市販のチョコをそのまま溶かしただけなんだから不味くなるはずがない

見た目に惑わされすぎた……

DH『ちゃんと手作りできたじゃん♪』

A『そうなんだけどさ…コレって市販のチョコを溶かしただけなんだよ』

DH『？？？』

言ってしまおうか…コレにたどり着くまでの波乱万丈のいきさつを……

A『最初はね、チョコレートケーキを作ろうと思ったの…
だからリョウク先生に作り方を聞いて練習した
でも何回練習してもスポンジが膨らまなくて…
でね、クッキーならって…それもリョウク先生に作り方を聞いてこれまたいっぱい練習したんだけど、びっくりするくらいクソ不味いクッキーしか出来上がらなくて…』

DH『で、最終的にこのチョコになった…』

A『恥ずかしながらその通りです…』

ドンへ…

呆れたよね…

大して料理も出来ない私が高いハードルに挑んだ結果、出来上がったのは世にも恐ろしいホラーチョコだもんね……

やっぱりチョコレートケーキ…食べさせてあげたかったなぁ……

よし！

決めた！！

来年のバレンタインまでには本当にいっぱい練習して、来年こそちゃんとしたチョコレートケーキを作ろう！

今年のリベンジを絶対に来年果たしてやる！！

　