君だけの１番～Chocolate Story～ (ページ13)

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ドンへが私にバレンタインのチョコをくれた

しかもペンの子が選んでくれたっていう特別なチョコ

やっぱり嬉しいもんだよね

そんなチョコを私がぬけぬけと貰っても良いのかな…？

ドンへがペンの為に格好良くなっちゃうのが嫌で…

ペンにヤキモチ妬いてるこんな私なのに…

でも私も嬉しい…

DH『じゃぁ今度はAの番！』

A『私？』

DH『うん！』

私の前に両手を揃えて出してくるドンへ

これは…もしや…催促かい…？

催促なんだよね……

こんな特別なチョコ貰ったあとにあのホラーチョコを出せと？

ケーキからクッキーに変更した挙げ句に、絶対に失敗する事はないとリョウク先生に言われたのに

結局は失敗したあのおどろおどろしいチョコを？

はい、無理！！

A『ご、ごめん！私は無い…』

DH『ウソだ！絶対ある！』

A『な、無いよ！』

DH『ある！手作りチョコがあるでしょ！』

え！なんで知ってんの！？

リョウク先生しか知らないはずなのに！

DH『あんだけ毎日家の中に甘い匂いを充満させてたら分かるよ！』

あちゃー

バレてたのね…

A『だけど…失敗したってゆうか…』

DH『どんなチョコでもAのオレが好きって気持ちはこもってるでしょ？』

A『そりゃ……』

ちゃんと気持ちはこめてる！

DH『は～や～く～！！』

A『うん……』

DH『どこ？どこにあるの？』

A『分かった…ちょっと待ってて』

ワクワクしてるのがあからさまなドンへをリビングに残し私はキッチンへ

冷蔵庫を開けその奥を覗く

A『はぁ～……』

あるよ…ある

存在感バツグンのホラーチョコが……

ありえないけど

例えばこのチョコがなぜか無くなってるとか、なぜか素敵に可愛く変身してたらどれだけ良かったことか……(泣)

なんでこんな大きいハートのチョコなんか作っちゃったんだろう…

ドンへごめんね……

私は勇気を振り絞って失敗した手作りチョコをドンへの前に差し出した

A『すいません…こんな駄作を差し上げる事になってしまいました』

DH『なに言ってんだよ～(笑)どれどれ？』

ホラーチョコをキラキラした目で覗き込むドンへ

DH『…………………』

無言

まぁ…そうなりますよね……(泣)

　

　