助けてジョンハンくん (ページ14)

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WN「お前、足怪我したんだって」

本をサラリとめくりながらそう言ったウォヌ

しばらく沈黙のままだったので油断していたが、まさかウォヌから話しかけられるとは思いもしなかった

「ぇっと、まあうん大した怪我じゃないけど」

はははーっと私の乾いた笑いが部屋に漂う

でもなんで、

「なんで、、」

私が怪我をした事を知っているのか。そう聞こうとした時

彼が被せてこう言った

WN「やめといた方がいいよ、ジョンハニヒョンは。」

「へ、？」

本のページをめくる手が止まり目を合わせてきたウォヌ

WN「聞くつもりは無かったけど、聞こえてきたから」

保健室と談話室は壁一枚で仕切られているので
聞こえる可能性は十分にある

でも、聞こえてたんだ

ジョンハン先輩と私の話。

「…そうだよね、私なんかがあんなに優しい先輩と関わっちゃいけないよ」

声に出しただけでこんなに虚しいなんて

WN「ちが、俺はそーゆー意味で言ったんじゃ、、」

「うん、分かってるよ」

そんなの、自分が1番分かってる

そう思うと胸がずっしり重たくなった

WN「あとさー"私なんかが”って言うのやめろ」

自分の存在を否定してるみたいで無理、言うなそんなこと

そう言ってすぐに本に目を向けたウォヌ

WN「もうあと1時間だけここにいれば」