第77話 眠れない夜、母と孤独の夢 ページ33
No side
桜雪はベッドの上で何度も寝返りを打ったり、無理やり目を閉じて、でもまた開いて…を繰り返していた。
桜雪「ねんね…できない…(ｼｭﾝ」
時間はもう11時を過ぎている。2歳なら確実に寝ている時間。それでも桜雪は眠れなかった。
眠れない原因が分からず、なぜ眠れないのか必死に考えるが、考えるほど余計に頭が冴えて眠れなくなる。
そして、考えるのをやめて無理やり目を閉じて寝ようとしても、結局眠れずに目が覚めてしまう。
それを繰り返しているうちに、眠れない理由に気が付いた。最近見る夢だ。
ここ数日何度も同じ夢を見ていた桜雪は、その夢に悩まされていた。その夢とは…母親・葵と刀剣男士達の夢。
葵が桜雪の夢に出てきて、遠くに立っているのだ。それを見つけて葵の元へ行こうとする桜雪は必死に走るが届かない。次第に濃い霧に包まれていき、葵の姿は見えなくなってしまう。
ずっと「まま！まま！」と呼んでいるのに届かない。葵の声も聞こえない、1人の空間。
やがて濃い霧が黒く変わっていき、そこに居たのは、自分に刃を向けるどす黒く赤い目をした刀剣男士達。呼びかけても自分の声が届かず、斬られそうになる。
危ないと思い、必死に逃げるが追いかけてくる。途中で転んでしまい、上を見上げると刀を振り下ろそうとする1番大好きな石切丸の姿。
斬られそうになるという所で、いつも目が覚めるのだ。
これが最近見る桜雪の悪夢。それが怖くて眠れなくなっているのだ。
とにかく、眠くなるまで何か気を紛らわそうと考えた。
桜雪「……なにしよ…(ｼｭﾝ
！！ままのえほん！」
桜雪は本棚から葵がいつも読んでくれていた絵本を取り出した。葵が生前毎晩のように読んでくれて、これを聞いた後に子守唄を聞くと、よく眠れたからだ。
絵本を開いて読んでみるが、桜雪はまだ2歳。絵本といえどやはり文字はある。そう、まだひらがなも読めないのだ。読んでもらっていた時の記憶を呼び起こしながら読んでいたが、やはりそれも頭を使う。それでまた目が冴えてしまう。
絵本は無理だと諦めた桜雪は紙とクレヨンを取り出し、お絵描きを始めた。何かすれば疲れて眠くなるだろうと考えたらしい。
桜雪は紙にクレヨンでお絵描きを始める。描いたのは…
桜雪「できちゃ！！まま！(ｷﾗｷﾗ」
葵を描いた。桜雪にとっては最高傑作並に出来たようで、満足している。
第78話 眠くなるまでのお絵描き、寝落ちと発熱→←第76話 初めてのオムライス
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桜藍―さらん―(プロフ) - 華音さん！ありがとうございます！直しておきます(汗)92話が非表示のままになってました… (2020年10月28日 18時) (
レス) id: f653b71725 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんばんわ☆初めまして！刀剣乱舞大好きでいつも楽しく読ませて頂いております♪2巻目の話数ですが1話分話数が飛んでしまっていますよ^_^;91話→93話になってしまってます。 (2020年10月28日 18時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - いつも更新お疲れ様です！！クロスオーバーの事についてなのですが、《名探偵コナン》はできますか！？できたらお願いします！( ´∀｀) (2020年10月28日 15時) (レス) id: a614865e72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪ネコMyCo | 作成日時：2020年10月11日 1時
