第21話 審神者の過去〜日の出の光、花咲く感情〜 ページ22
No side
役人は樹と言った。
桜雪「いちゅきにぃに！いちゅきにぃに！(ﾊﾟｧ」
樹「ﾌﾌｯはい、何ですか？(少しだけでも笑ってくれてよかった…笑顔がとてもお可愛らしいです…)」
桜雪「いちゅきにぃにも、いっちょにいくの？」
樹「それは……申し訳ありません…私は一緒に本丸に行くことは出来ません…」
桜雪の目には涙が溜まっていきます。
樹「ああ！！一緒には行けませんが、もう会えなくなる訳ではありませんよ！」
桜雪「……ほんちょ？(涙」
樹「はい！桜雪様や刀剣男士の皆様の様子を見る為に時々訪問致します。時間があれば、少しは遊んだりも出来るかと…(微笑み」
桜雪「ﾊﾟｧ)やっちゃー！！」
桜雪はとても喜びました。1人では不安だらけですからね。
車は時の政府に着いて、ここは時の政府本部の中の1つの部屋。
樹「それと、桜雪様。もう1つ大切な事を言わなければなりません。」
桜雪「？？なーに？」
樹「本丸の事です。本丸は、審神者と刀剣男士の拠点、つまりお家になります。
本来であれば、桜雪様には5振りの刀剣から初期刀…最初のパートナーを選んで頂き、1から本丸を作り上げて行くのが通常の本丸です。
しかし、桜雪様に行っていただくのは、その…ブラック本丸と言われる本丸になります…」
桜雪「ぶらっくほんまる？？」
樹「はい…ブラック本丸とは、通常の本丸と違い、通常よりも多い出陣、手入れをされずに中傷または重症のまま、夜枷…これは知らなくていいですむしろ知らないでください。あとは、暴力や暴言、呪いや言霊で縛り付けたり、酷い時には刀剣を折るなどの酷い仕打ちを受けている本丸の事です。刀剣男士の中には闇堕ちという、自我を無くしてしまう者も居ます。」
桜雪「それ、みんな、いちゃいいちゃいなの？」
樹「はい、簡単に言えばそういうことになりますね。」
桜雪「めーなの！いちゃいの、めーなの！……
わかっちゃ！さゆきが！みんななおしゅの！！」
樹「！！そう言っていただけて安心です。かなり危ない場所なので、ブラック本丸に行かせたくは無いのですが……桜雪様なければ彼らは救えないのです。その清く美しい穢れの知らない霊力を持っている貴方様でなくてはならないのです！どうか、彼らをお救い下さい…！」
樹はおでこを地面につけるくらいの土下座をしました。それだけ彼らを助けたいと言うことです。
そして、ブラック本丸の刀剣男士を救えるのは桜雪しか居ないというのには、霊力の綺麗さ以外にもう1つ理由がありました。
桜雪「うん！かみしゃま！たしゅける！」
第22話 そして、時は今、この瞬間→←第20話 審神者の過去〜感情の蕾〜
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作者名：雪ネコMyCo | 作成日時：2020年10月4日 15時
