星屑は雨に舞う

＊Capella ページ12

＊




とても、とても懐かしい夢を見ました。


＿＿いや、夢かは分からないんですけど。


とにかく、よくわからないけどあたたかい、優しい夢でした。



途中でおかあさんとおとうさんが見えました。

きれいな星が輝く空のした、きれいなお花畑に立っていたのでそちら側に行こうと思ったら、誰かに腕を掴まれました。

一人ではありません。たくさんの人です。


その手は暖かくて、優しいものでした。

するとなぜか寂しくなって涙がぽろぽろとこぼれ始めました。


僕自身、どうして涙が出ているのかよくわからなくて泣きながらお花畑の前に立っているだけでした。


そうしたらさらに強く手を引っ張られたので、後ろへ倒れこんでしまったんです。

痛いだろうと思って目を瞑ると不思議と痛くなかったんです。

家にあった枕に倒れこんだみたいな感覚です。


それもよく分からずぼうっとしていると今度は頭を撫でられました。


なんだかとても悲しくなってまた涙を流していると空の星が光った気がしました。

光った星をみると何か思い出しそうで思い出せません。

ぐるぐるぐる、何かが渦巻く感じがします。


カペラ



ぎょしゃ座で最も明るい星です。


それを見ると涙が止まって今度は力が湧いてくる感覚がしました。



ここで、全てを思い出しました。


僕はあれからたくさんの人に助けて貰ったそうです。


夢から醒めた日の夜は星がきれいでその中でも際立って輝いている星がありました。

それは僕の名前、僕の大切な大切な星です。


×月×日 睦月



fin.

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