四人 ページ5
ー、て。………起きて、A。ー
ゆったりとした優しい声が、耳へと入り私の脳内で分解され、瞼を開ける。
相変わらず、目の前に広がる景色は家のままだが、そこには、優しく笑う人が居た。
「じゃ、くらいせんせ?……お早う、ございます。」
半ば私の子守りを頼まれて居る、寂雷先生へ今の時間には見合わない挨拶をする。
寂雷「お早う。良く眠れたかい?」
「はい。……あの、すみません。、寂雷先生も忙しいのに…」
そう。寂雷先生は『お医者さん』だから、お仕事がとてもとても忙しいと、おにぃちゃんが言っていた。
それなのに、こんな私の子守りをしてくれる。此の人は、どれだけ優しいのだろう?と最近思う。
『ぐ、きゅるる、る』
シンッとした部屋に、腹の虫の鳴き声が響く。
私だ。私の腹の虫が鳴いた。
寂雷「ずっと眠って居たから、空腹なんだね。、夕食の支度をするよ。」
寂雷先生は、そう言い私に背を向けてキッチンへと立った。
ぷちり、ぷちりと、何かの音がするが、きっと夕食の支度だろう。
私は、そう決めつけると『赤頭巾』の本を開いた。
ぷちり、ぷちり。
きっと、Aちゃんは此の音が何かは分かって居ないのだろうね。
パッパ…
此の、薬を料理に混ぜる音も。
何も。分かって居ないのだろうね。
薬の味を感じない様に作られた料理は、湯気こそは立てて居たが、不思議な雰囲気を醸し出して居た。
寂雷「夕食が出来たよ。」
「はぁい!」
可愛いらしい、可愛いらしい子。
何処にも行かせない。何処にも。何処にも。
ー 寂雷先生っ! ー
だから、その声で、その笑顔で居て欲しい。
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そまそまりつりつ(プロフ) - 神推し幻太郎です。ヤンデレっていいですよね……幻太郎のヤンデレが見たいです (2019年7月7日 8時) (レス) id: 179de70c1e (このIDを非表示/違反報告)
キャッチョコソニカ - よう!見に来たゾ!無事わしの左足はギブスになったゾ!ヤンデレもええなぁ! (2019年5月15日 20時) (レス) id: 2fbbe2e3bc (このIDを非表示/違反報告)
apipe - 横浜の人達もヤンデレになってほしなー( ´・ω・`)続き楽しみにしてます! (2019年4月22日 23時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)
ヤヨイノカラス - 伊織さん» 応援、ありがとうございます!銃兎さんは、ギャップ萌え(なのか?)して、それから好きになりました。 (2019年4月21日 20時) (レス) id: 9757e8e1fd (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - 私は銃兎さんが好きです!応援してます! (2019年4月20日 21時) (レス) id: 7f34580b08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴村虚数 | 作成日時:2018年12月19日 22時