二十七人 ページ28
暫く、イケブクロ駅から歩いた……と言っても、いちろ…おにぃちゃんに負ぶって貰って帰ったから、あんまり実感は無いけど、少し歩いた先に比較的新しそうなアパートが目に入った。
「萬屋、?」
一郎「嗚呼。あそこが、俺達の家だぜ。其の萬屋……まぁ、何でも屋だな。其処を経営してるのも、俺達兄弟だ。」
「……おにぃちゃんは凄いね。若いのに、そんなに頑張れるなんて。」
前のおにぃちゃんも、『嗚呼、辛い……死にたい』とか『全部、全部俺の所為。全部、全部、全部っ』とか言ってた様な……。、いいや、もう忘れよう。
_______________あの人達とは、もう。
一郎「、どうかしたか?」
私の表情に気付いたのか、おにぃちゃんは私に問いかけると心配そうな顔を見せた。
私は直ぐに、『いや。何でも無い。』と返した。
アパートの外階段を登り、二階に着くと一番奥の方にある部屋の方へと歩き出し鍵を開ける。
扉の奥から、二つの走る様な音が鳴り響き、其れは扉の前で止まった。
一郎「帰ったぞーって、お出迎えか?二郎、三郎。」
二郎「だって、!」
三郎「妹ですよ、いちにぃ!僕の下の子なんて…」
そう言うと、私の顔を覗き込みニコリと二人は笑ってみせた。
心なしか、其の笑顔は何故か懐かしい様な気がする。
「えぇっと……私、Aって言います。宜しく、お願いしますね、えっと…」
私が名前を判断できて居ないことを察したのか、二人は自己紹介を始めた。
二郎「俺、二郎。高二だ。お前の兄貴、って事になるな。」
三郎「お久しぶりですね、と言っても分かりませんね。僕は三郎。今は中学三年生です。宜しく御願いしますね。」
なんか、対になってる二人だなぁ……そんな事言ったら、怒られそうで怖いけどね。
三郎「おい低脳、言うこと少な過ぎだろ。」
二郎「はぁ?!自己紹介は簡素な方が良いだろ!」
三郎「声が大きい。Aに聞こえるだろ。」
そう小声で言っているのが私の耳には届いた。………本当は、仲良く無いのかな?
、なんか嫌だ、な。
私は心の中で、静かにそう思ったりした。
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そまそまりつりつ(プロフ) - 神推し幻太郎です。ヤンデレっていいですよね……幻太郎のヤンデレが見たいです (2019年7月7日 8時) (レス) id: 179de70c1e (このIDを非表示/違反報告)
キャッチョコソニカ - よう!見に来たゾ!無事わしの左足はギブスになったゾ!ヤンデレもええなぁ! (2019年5月15日 20時) (レス) id: 2fbbe2e3bc (このIDを非表示/違反報告)
apipe - 横浜の人達もヤンデレになってほしなー( ´・ω・`)続き楽しみにしてます! (2019年4月22日 23時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)
ヤヨイノカラス - 伊織さん» 応援、ありがとうございます!銃兎さんは、ギャップ萌え(なのか?)して、それから好きになりました。 (2019年4月21日 20時) (レス) id: 9757e8e1fd (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - 私は銃兎さんが好きです!応援してます! (2019年4月20日 21時) (レス) id: 7f34580b08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴村虚数 | 作成日時:2018年12月19日 22時