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そしてついにお出かけの日に。
楽しみすぎて眠れなかった……
でも寝坊もしてないし、ヘアセットも上手くできた。
___ピンポーン
A｢いおりっ！｣
一織｢準備は出来たんですか。｣
A｢も、もちろん！……あ、でも少しだけ待って。すぐ戻る！｣
お気に入りの香水をかけて、急いで階段をおりる。
一織｢じゃあ、行きましょうか。｣
スっと差し伸べられた手
A｢えっ、｣
一織｢はぁ、行きますよ。｣
差し伸べられた手は私の手をグイッと掴んだ。
一織ってこういうの恥ずかしいと思ってたのに。
A｢……ふふっ｣
一織｢なんですか。｣
A｢ううん、なんか幸せだなって思って。｣
一織｢まだ始まってもいないんですけどね。｣
・・・
その後は、映画を見たり、洋服を見たり。
こういう何気ないのが好きなんだよね。
一織｢本当にこんなんでAは良かったんですか？｣
A｢こんなんじゃなくて、これが良かったの！｣
たしかに遊園地デートとか水族館デートとか行きたい気持ちもあるけれど、
一織に負担かけたくないし、普段出来ないからこういうデートもしたかったのは事実。
A｢でもあの映画面白かったでしょ？｣
一織｢そうですね。Aが勧めるだけあります。｣
A｢でしょー？｣
うん、こういう話がしたかったの。
｢え、ちょっと今の男の人かっこよくなかった？｣
｢メガネかけてる人だよね？めちゃくちゃかっこよかった！｣
一織は変装しても目立つんだよな……
たしかにかっこいいし、目にとまっちゃうのも無理ない。
｢でも隣の人、彼女かな？めちゃくちゃびみょー。｣
｢わかるー。もうちょっと磨けってなー｣
痛いところつくなー。
A｢……。｣
一織にはこういうの聞こえてないといいな。
私が不釣り合いって言うのは分かってるし……
A｢一織、少し場所を変えない？｣
一織｢え、なんで……｣
A｢いいから！あなたかっこいいから目立つのよ！｣
一織｢あっ、ちょっ……！｣
今のは堪えるなぁ……
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作者名：てる | 作成日時：2024年2月2日 0時
