【ヘタリア】後味の悪い話 (ページ2)

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北米大陸の
とある二国のお話

「なぁ、君。この頃一段と影が薄くなってないかい？」

綺麗なスカイブルーの目を持った青年は言う。

「消えちゃいそうで、ハラハラするほどにさ!」

「聞いてるのかい？」

「ねぇ、ねぇ、カナダ、カナダってば。」

「俺は大きくなったんだぞ!やっぱり君には
俺を越す事は出来ないね!!」

「ねぇ、ねぇってば、聞いてるのかい？」

「本当、消えちゃいそうで…ねぇ、ねぇ」

「し、知ってるよ、君が俺を越してたのは
あれだろう？国土面積とかだろう？」

「知ってるよ、ねぇ、起きてくれよ。」

「ねぇ…」

スカイブルーの目を持った青年が
話しかけている、彼によく似た青年は。
何も、何も動かない。
右腕と左頬に、まだ癒えていない傷があった。

「何で、何で置いてくんだい？
ねぇ、なんで、ねぇ…」

スカイブルーの目から溢れた涙は、頬を
伝い、もう冷たくなった“彼”の手の甲に
ぽたりと落ちた。