狂おしいほどに愛してる

#24 ページ25

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シャワーを浴び終わって、暑いので髪の毛を乾かさないまま一度バスルームを出た。

そこにはソファに座ってイヤホンしながら音楽を聴く羽生くんの姿があった。
その伏し目気味の横顔は本当に画(え)になる。


ふと、羽生くんは私に気が付いてイヤホンを外した。


「あ、出たんだ」

「うん…。何聴いてたの？」

「クラシックだよ。たまに聴きたくなる。」

「そうなんだ」


羽生くんってワンオクとか聴いてるイメージだけどいつもそうってわけじゃないんだな。
まぁそうか、いつもいつもあんな激しい曲聴いてたら疲れるか。(あくまでも個人的な見解)


「あ、それとこれからどういうスケジュールなの？」

「しばらくは試合ないよ。」

「そうなんだね…」


ていうことはあれか、少しは日本にいられるのかな……
いや、でもやっぱりすぐトロントに戻っちゃうか……？


「そういえばさ、」

「うん？」

「返事、くれる？」

「…返事…？」


もしかして告白の返事か…？
あーーそんなようなこと言われたっけー
色々ありすぎて頭の片隅にもなかった。

でもここまでの関係になったのに付き合ってないって普通だったらおかしいもんね…。

もう、私の方が腹くくるしかないか！


「……うん、いいよ。」

「えっ？ほんとに？」


羽生くんから言ってきたくせに私の返事が意外だったのか驚いてる。


スケート連盟に配属されて僅か3日目。
私、朝倉Aは羽生結弦というトップアスリートの彼女になりました。

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