狂おしいほどに愛してる

#16 ページ17

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そして、早くも男子FS当日。


羽生くんと同じホテルなので私も一緒に車に乗せてもらえることになったのだけど……


「A、おはよ(ﾆｯｺﾘ」

「…あ、おはよーー……」


何か気まずい！

でも明らかに気にしてるのは私だけ。
すっごい損してる気分…。


「2人ともおはよう。さぁ乗って」

運転席から強化部長が言った。

「おはようございます！」


私は羽生くんとの空気感を悟られないよう、なるべく元気な声で挨拶した。


「…よぃしょっと。……あれ？」

「なに？」

「羽生くん…助手席じゃないの？」

何故か羽生くんは後部座席の私の隣に座ってきた。

「なんで助手席なの？俺が隣だと嫌なの〜？笑」

「えぇと…嫌じゃないけどーんー苦笑」

「………？？」

「はーいこのままでいいでーす(棒」


隣からめちゃくちゃ圧を感じる…

私は諦めて羽生くんと2人で後部座席に座ることにした。


会場に着いてからは羽生くんとはあまり喋らなかった。
というより、"喋れなかった"。

普段の羽生くんとは打って変わってとんでもなく集中している。
顔も恐いし何より俺に喋りかけんなオーラが半端ない。
いつどの試合でもこんな感じだけれど身体持つのかな…


「あれれ、今日ゆづと一緒に来てた方ですよね？」


いきなり後ろから訛り口調で話しかけられた。

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